兄のおすすめ図書だったので、読んでみました。登場人物は年齢も職業も設定上まったく自分に似ていないのですが、登場人物の思うこと、言ってるとの端々から、作者の愛情のようなものが感じられました。
この作者はおそらく、人の気持ちをキャッチして、台詞化するのが長けている。そして現実の世界では往々にして、そういう台詞は言語化されない。実際に言葉に出して伝える人は少数であり、ゆえに、誤解がはびこり悲劇を生んでいるのだけど、この青山氏はあえてそれをストーリーの中で登場人物に発話させている。
大好きな村上春樹さんとは全然違う書き方だけど、なんか、この青山氏も好きだな。村上氏は全人類に共通の深い漆黒の闇に光を当ててるけど、青山氏は腰痛で悩むサラリーパーソンに慈悲をかけてくれているというか、年齢問わず疲れた日本人に優しい感じがしました。
今後もこの方の書く本は読んでみたいと思いました。