犯罪的裏切りの根拠に向き合えず――三里塚反対同盟の分裂と内ゲバ襲撃 /水谷保孝/岸 宏一著「革共同政治局の敗北1975~2014」(白順社)/「第9章/第1節」に対する批判メモ /L・L /『かけはし』2015年6月22日号から転載 /1 3・8分裂について /土地売り渡し運動」規定否定 /中核派(革共同)の政治局員であった水谷、岸が『革共同政治局の敗北1975~2014』と題して「革命的共産主義者同盟全国委員会(革共同、いわゆる中核派)の分裂と転落の歴史および実相の切開」を中核派中央や革共同(中核派)再建協議会(関西派)を批判する立場から明らかにした。/その中の第9章では「第1節 三里塚三・八分裂をめぐる誤り石橋弾劾運動から三・八分裂へ 一坪再共有化運動の政治構図 三・八分裂は回避できたか 第四インターへのテロル」(326頁)と題して二人の見解を明らかにしている。/だが水谷・岸は「第四インターへのせん滅戦の誤りについて問題点を明らかにしなければならない」(22頁)と言いながら、「八三年三・八分裂」は「三里塚現地責任者であった岸の責任は重い」などと岸の欠点に集約しようとしている。その岸は、 . . . 本文を読む
著者への便り:反スターリン主義の組織論が求められている / 小嶋 清一郎 /2015年6月17日 /いかなる打開の道があるのか、示唆を得た /『革共同政治局の敗北 1975~2014』を読ませていただきました。/革共同は、実に陳腐、いや滑稽とさえいえる存在になりはてました。階級闘争の妨害物でしかありません。残念です。/昨今の『前進』を見ても、一つとして腰の入った論文はなくなりました。その基本路線は現実と無関係にご都合主義を満展開させ、政治的に無害なキーワードのリピートだけで党外の人間にとっては呪文のようです。実践はといえば読むに耐えない報告がならんでいる。他の勢力が国会前闘争などに結集すれば「わが党が闘った結果」とし、自らが組織化した集会が極小化しても「闘っているのは我々だけ」と言い張る。見ていて恥ずかしいかぎりです。権力は高笑いしていることでしょう。/他方、ブルジョアジーは安倍政権をおしたてて、戦後最大の階級決戦に挑んでおり、けっして万能でも盤石でもないどころかいくらでも弱点をかかえているにもかかわらず、左翼陣営の体たらくゆえに歴史的反動的願望を次々と成し遂げていこうとしているかのようです。/このような時に、本書『革共同政治局の敗北』が出ました。私自身がすべてのエネルギーを投入してきたと断言できる党への、根底的組織的批判を読みながら、なぜか憎悪がわかず、客観的・冷静に読みこむことができました。著者たちの論理的で実証的な筆の力でありましょう。 . . . 本文を読む
連合赤軍によるリンチ殺人事件を思い浮かべた /ブログ:遺されたもの(2015年5月27日) /「革共同政治局の敗北 あるいは中核派の崩壊」(水谷保孝 岸宏一) /Amazonで予約したにもかかわらず、発売日には「ないから発送できません」(意訳)メールが届き、ネット情報では増刷は来月だとのことでこりゃしばらく待たされるな~と思っていたところにいきなり届いたので読んでみました。/ざっと読んで感じたのが文調への違和感。これはおそらく事実を政治を通して記述しているせいじゃないかと思われました。つまり、この本が本来読者として対象としているのは中核派に関わっている、いた人、あるいは他の政治組織に関わっている、いた人なんだろうなあと。そういう人々は、この本の文章に対して、程度の多少はあれ共感や反感といった感情をもって身近に感じられるのかなあ、と。/そうはいっても、記述されている事実はどれも衝撃的でした。 . . . 本文を読む