みなさまお久しぶりです。
やっとフルの2作目が完成しました。
曲は三者三葉のOP「クローバー♣かくめーしょん」(とりぷる♣ふぃーりんぐ)です。
ニコニコ動画
Youtube
※同一動画です。どちらも本人による投稿です。
編成はこの通り。
[編成]
・Piccoro
・Flute
・Oboe
・Bassoon
・E♭Clarinet
・B♭Clarinet(1st./2nd./3rd.)
・Bass Clarinet
・Soprano Saxophone
・Alt Saxophone
・Tenor Saxophone
・Baritone Saxophone
・Trumpet(1st./2nd./3rd.)
・Horn(1st.&2nd./3rd.&4th.)
・Trombone(1st./2nd./3rd.)
・Euphonium
・Tuba
・Drums
・Glockenspiel
・Xylophone
☆Vibraphone
☆Marimba
・Percussion1
・Tambourine
・Cowbell
・Percussion2
・Suspended Cymbal
☆Triangle
前作(High Free Spirits)同様パーカスが増えています。
それでは、解説といきましょう。
・フルへの広げ方
現在のアニソンは基本的にTVsizeをベースにしてフル版が作られていることが多いです。
逆に言えば、TVsizeですでに曲として完成しているため、フル版になると微妙な構成になってしまうこともしばしばあります。
今作はまさに後者のパターンでした。
TVsizeの時点でAメロ→Bメロ→Cメロ→間奏→サビ→転調サビという風変わりな構成でしたが、フル版ではさらにカオスになっていました。
まず1番はAメロ→Bメロ→Cメロときてサビへジャンプ。
TV版ではイントロが一部省略されていまので、フル化に当たって補完しています。
また、サビ手前にシンセのフェードインがあるのですが、Cメロの歌詞が被っているため、かなり気持ち悪い印象です。
続いて2番はAメロ→Bメロ→Cメロ→間奏→サビと比較的ノーマル。
この後、間奏その2が入ります。
そしてDメロからサビへのオマージュを経て再びサビに戻って終わりです。
出始めはDdur(#2)、転調サビがEsdur(♭3)、間奏その2からDメロ終了までがGesdur(♭6)となっているので、目まぐるしく調が変わるのもポイントです。
吹奏楽は移調楽器がほとんどですから、譜面はかなり混迷を極めています。
それに加えて、3回あるサビは微妙にリズムや音が異なるため、譜面にする際大いに悩みました。
最初はひとまとめにしようと思っていましたが、これまで何度も出てきた「まとめると逆に読みにくくなる現象」が発生。
※まとめるとこうなります。(一部抜粋)
最終的に、3回目のサビは戻らないことにしました。どのみち、3回目のサビは最後にコーダに飛ぶこともあって、まとめて書いたところで8小節しか短縮できませんし。
・複雑怪奇なドラム
TVsizeでもあらぶっていたドラムですが、フルでも大分やらかしてくれています。
といっても、リズムパターンはTVsizeで出ていたものでほぼ全てなので、フル作成においてはあまり悩む点はありませんでした。
前作同様ドラム譜だけ取り出して作成してみました。
今回はさらに、元パーカスによる解説つきの譜面も作成しました。
ドラムは個々の表現力にかかっている部分が大きいので、譜面の上では特別な場合を除いて指示はあまりありません。
例えば、8ビート一つとっても、どこにアクセントをおくか、ハイハットの開き具合はどうするか、叩き方(押し付けるのと振り下ろすのだけでもかなり違います)をどうするか、それぞれの音量バランスはどうするか(バスドラを強くするか、ハイハットを効かせるかetc)という問題は、最終的にはドラマーに判断がゆだねられます。
もっと言えば、他の楽器に比べてアドリブに寛容です。例えば、フィルインは譜面どおりでなくともテンポと雰囲気に合ってさえいればいいという風潮があります(楽譜で(Fill in)と書かれていた場合、『アドリブOK』とほぼ同義)。
とはいっても、曲の雰囲気で叩き方は大体固まります。
吹奏楽においては『原曲を聞け!』となるわけですが、そうでない人もいると思うので、なるべく原曲の雰囲気に沿った叩き方になるような指示を書き加えてあります。
ドラム譜のダウンロードはこちらから。
解説付き→http://ux.getuploader.com/local_liner/download/27/%E4%B8%89%E8%80%85%E4%B8%89%E8%91%89OPDrums%E6%A5%BD%E8%AD%9C%28%E6%B3%A8%E8%A8%98%E3%81%82%E3%82%8A%29.pdf
解説なし(通常版)→http://ux.getuploader.com/local_liner/download/28/%E4%B8%89%E8%80%85%E4%B8%89%E8%91%89OPDrums%E6%A5%BD%E8%AD%9C%28%E6%B3%A8%E8%A8%98%E3%81%AA%E3%81%97%29.pdf
・大幅な改定
今回も、TVsizeから大きく編成を変更しています。
まず1番Aメロに続いて、Bメロにホルンのメロディーが登場しました。
前作においてホルンがずっと裏方だったという理由もありますが、今回は全体的に音程が低いこともあって、ホルンでも比較的吹きやすい音域となったからです。この場所ではサックス(2番ではフルート・ユーフォニウム・バスクラリネットも参戦)との組み合わせになっています。
サビは当初のTp+Cl→Tp+Saxから、木管→金管の流れに変更。サブメロディー(原曲ではブラス)をサックスからトランペットに変更したためです。
DメロとEメロにはソロが登場。Dメロは中低音勢(T.Sax、Tb.1st.、Euph.)、Eメロは高音勢(Fl.、Ob.、EsCl.)によるトリオです。こういうかけあいはあまりやったことなかったですね。
そして大きく形を変えたのがベースです。
聞き取り精度が上がったので、今まで曖昧だったBメロや間奏の部分も補完しました。
新たに加わったパーカスですが、トライアングルは雰囲気的に足せそうだったので。ビブラフォンは和音の補強。マリンバも和音の補強ですが、2番のCメロでピアノ音が入っていて、どうしても必要になったので入れました(グロッケンでは音がきつすぎ、シロフォンでは音が硬すぎ、ビブラフォンには音が高すぎる)。
・中低音の金管たち
静サツを大きく悩ませていたトロンボーンの問題(サビが作れない)ですが、Dメロにトロンボーンの見せ場が出来たので、この場所は先ほど書いたようにホルンに変更しています。
また、Bメロの和音をトロンボーンとしていたのですが、音が高い割りに音量ピアノを要求されるのでホルンに変更しました。
こうした理由から、ホルンの吹く長さがかなり長くなってしまいました。
トロンボーンはトロンボーンで裏方として働く時間が長くなっていまっています。
本来なら木管にも割り振りたいところですが、メロディーやら前後のつなぎやらなんやらで木管にも回せませんでした。
そんな中、今回はユーフォニウムがわりと暇しています。
もちろん突っ込めるところには突っ込みましたが、ホルンやトロンボーンが長めに吹く代わり音域を押さえた結果、ユーフォニウムとの協奏が減ってしまいました。ベースもわりと高めで動いているので、ユーフォニウムを下げるとチューバや木管低音にまで影響がでてしまいます。
同じ理由でテナーサックスもあまり出番がありません。Dメロのソロで許してもらうしか……
・Audacityにつきっきり
前回からAudacityを使い始めましたが、今回はさらに音量調整を加えています。
今回は全ての音を、加工しない「NonCress」、音量加工に応じて「Cress1」「Cress2」「Cress3」に分類し、それぞれ別のMusescoreファイルにて出力、Audacityで各音源を加工後に合成、と非常に手間がかかりました。
譜面例 黒がNoncress、緑がCress1(メロディー→徐々にクレッシェンド)、赤がCress2(伴奏→弓なりクレッシェンド+フォルテピアノからのクレッシェンド)、青がCress3(トランペット→sfpからのクレッシェンド)
譜面上の音を4種類に分類するだけでも大変なのに、これに加えて譜面作業があったため、音声(概形)完成から1週間この作業をしていました。
他の有料系楽譜作成ソフトウェア(Finaleとか)ではクレッシェンドが自動反映されるそうですが、安いソフトによりかはMusescoreの方が断然便利ですし、現在の製作状況に対応できるソフトとなると最低でも3万はかけないといけません。難しい問題ですね。
・なんと本編で……!?
アニメ9話を見た方はご存知でしょうが、なんとアニメ内で吹奏楽の「クローバー♣かくめーしょん」が登場しました。
といっても、転調サビの一部分だけ。しかもMIDIです。それを言うと私のアレンジもMIDIうわなにをするやめ(以下略)
先に断っておくと、私のアレンジとは全く関係ありません。
私が編曲し始めたのは5月頭(アニメ4話放送後くらい)なので、もとから関係あるはずもないのですが。
ちなみに、アニメ内のアレンジではサビのメロディーはクラリネットとホルンが担当していました(当アレンジではオーボエ・サックス・トランペット・トロンボーンにホルンとユーフォニウムが一部区間参加)。
アニメ内の描写が野外ステージ演奏であったことを考えると、これだけでは音量が足らない気もします。せめてトランペットがいれば……
ということで、「クローバー♣かくめーしょん」の紹介でした。
残る製作予定品は、あんハピ♪OP「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」だけ……といいたいのですが、実は2曲ほど頼まれているものがありまして、どれが一番最初に出来るかはわかりません。
気長にお待ちください。
やっとフルの2作目が完成しました。
曲は三者三葉のOP「クローバー♣かくめーしょん」(とりぷる♣ふぃーりんぐ)です。
ニコニコ動画
Youtube
※同一動画です。どちらも本人による投稿です。
編成はこの通り。
[編成]
・Piccoro
・Flute
・Oboe
・Bassoon
・E♭Clarinet
・B♭Clarinet(1st./2nd./3rd.)
・Bass Clarinet
・Soprano Saxophone
・Alt Saxophone
・Tenor Saxophone
・Baritone Saxophone
・Trumpet(1st./2nd./3rd.)
・Horn(1st.&2nd./3rd.&4th.)
・Trombone(1st./2nd./3rd.)
・Euphonium
・Tuba
・Drums
・Glockenspiel
・Xylophone
☆Vibraphone
☆Marimba
・Percussion1
・Tambourine
・Cowbell
・Percussion2
・Suspended Cymbal
☆Triangle
前作(High Free Spirits)同様パーカスが増えています。
それでは、解説といきましょう。
・フルへの広げ方
現在のアニソンは基本的にTVsizeをベースにしてフル版が作られていることが多いです。
逆に言えば、TVsizeですでに曲として完成しているため、フル版になると微妙な構成になってしまうこともしばしばあります。
今作はまさに後者のパターンでした。
TVsizeの時点でAメロ→Bメロ→Cメロ→間奏→サビ→転調サビという風変わりな構成でしたが、フル版ではさらにカオスになっていました。
まず1番はAメロ→Bメロ→Cメロときてサビへジャンプ。
TV版ではイントロが一部省略されていまので、フル化に当たって補完しています。
また、サビ手前にシンセのフェードインがあるのですが、Cメロの歌詞が被っているため、かなり気持ち悪い印象です。
続いて2番はAメロ→Bメロ→Cメロ→間奏→サビと比較的ノーマル。
この後、間奏その2が入ります。
そしてDメロからサビへのオマージュを経て再びサビに戻って終わりです。
出始めはDdur(#2)、転調サビがEsdur(♭3)、間奏その2からDメロ終了までがGesdur(♭6)となっているので、目まぐるしく調が変わるのもポイントです。
吹奏楽は移調楽器がほとんどですから、譜面はかなり混迷を極めています。
それに加えて、3回あるサビは微妙にリズムや音が異なるため、譜面にする際大いに悩みました。
最初はひとまとめにしようと思っていましたが、これまで何度も出てきた「まとめると逆に読みにくくなる現象」が発生。
※まとめるとこうなります。(一部抜粋)
最終的に、3回目のサビは戻らないことにしました。どのみち、3回目のサビは最後にコーダに飛ぶこともあって、まとめて書いたところで8小節しか短縮できませんし。
・複雑怪奇なドラム
TVsizeでもあらぶっていたドラムですが、フルでも大分やらかしてくれています。
といっても、リズムパターンはTVsizeで出ていたものでほぼ全てなので、フル作成においてはあまり悩む点はありませんでした。
前作同様ドラム譜だけ取り出して作成してみました。
今回はさらに、元パーカスによる解説つきの譜面も作成しました。
ドラムは個々の表現力にかかっている部分が大きいので、譜面の上では特別な場合を除いて指示はあまりありません。
例えば、8ビート一つとっても、どこにアクセントをおくか、ハイハットの開き具合はどうするか、叩き方(押し付けるのと振り下ろすのだけでもかなり違います)をどうするか、それぞれの音量バランスはどうするか(バスドラを強くするか、ハイハットを効かせるかetc)という問題は、最終的にはドラマーに判断がゆだねられます。
もっと言えば、他の楽器に比べてアドリブに寛容です。例えば、フィルインは譜面どおりでなくともテンポと雰囲気に合ってさえいればいいという風潮があります(楽譜で(Fill in)と書かれていた場合、『アドリブOK』とほぼ同義)。
とはいっても、曲の雰囲気で叩き方は大体固まります。
吹奏楽においては『原曲を聞け!』となるわけですが、そうでない人もいると思うので、なるべく原曲の雰囲気に沿った叩き方になるような指示を書き加えてあります。
ドラム譜のダウンロードはこちらから。
解説付き→http://ux.getuploader.com/local_liner/download/27/%E4%B8%89%E8%80%85%E4%B8%89%E8%91%89OPDrums%E6%A5%BD%E8%AD%9C%28%E6%B3%A8%E8%A8%98%E3%81%82%E3%82%8A%29.pdf
解説なし(通常版)→http://ux.getuploader.com/local_liner/download/28/%E4%B8%89%E8%80%85%E4%B8%89%E8%91%89OPDrums%E6%A5%BD%E8%AD%9C%28%E6%B3%A8%E8%A8%98%E3%81%AA%E3%81%97%29.pdf
・大幅な改定
今回も、TVsizeから大きく編成を変更しています。
まず1番Aメロに続いて、Bメロにホルンのメロディーが登場しました。
前作においてホルンがずっと裏方だったという理由もありますが、今回は全体的に音程が低いこともあって、ホルンでも比較的吹きやすい音域となったからです。この場所ではサックス(2番ではフルート・ユーフォニウム・バスクラリネットも参戦)との組み合わせになっています。
サビは当初のTp+Cl→Tp+Saxから、木管→金管の流れに変更。サブメロディー(原曲ではブラス)をサックスからトランペットに変更したためです。
DメロとEメロにはソロが登場。Dメロは中低音勢(T.Sax、Tb.1st.、Euph.)、Eメロは高音勢(Fl.、Ob.、EsCl.)によるトリオです。こういうかけあいはあまりやったことなかったですね。
そして大きく形を変えたのがベースです。
聞き取り精度が上がったので、今まで曖昧だったBメロや間奏の部分も補完しました。
新たに加わったパーカスですが、トライアングルは雰囲気的に足せそうだったので。ビブラフォンは和音の補強。マリンバも和音の補強ですが、2番のCメロでピアノ音が入っていて、どうしても必要になったので入れました(グロッケンでは音がきつすぎ、シロフォンでは音が硬すぎ、ビブラフォンには音が高すぎる)。
・中低音の金管たち
静サツを大きく悩ませていたトロンボーンの問題(サビが作れない)ですが、Dメロにトロンボーンの見せ場が出来たので、この場所は先ほど書いたようにホルンに変更しています。
また、Bメロの和音をトロンボーンとしていたのですが、音が高い割りに音量ピアノを要求されるのでホルンに変更しました。
こうした理由から、ホルンの吹く長さがかなり長くなってしまいました。
トロンボーンはトロンボーンで裏方として働く時間が長くなっていまっています。
本来なら木管にも割り振りたいところですが、メロディーやら前後のつなぎやらなんやらで木管にも回せませんでした。
そんな中、今回はユーフォニウムがわりと暇しています。
もちろん突っ込めるところには突っ込みましたが、ホルンやトロンボーンが長めに吹く代わり音域を押さえた結果、ユーフォニウムとの協奏が減ってしまいました。ベースもわりと高めで動いているので、ユーフォニウムを下げるとチューバや木管低音にまで影響がでてしまいます。
同じ理由でテナーサックスもあまり出番がありません。Dメロのソロで許してもらうしか……
・Audacityにつきっきり
前回からAudacityを使い始めましたが、今回はさらに音量調整を加えています。
今回は全ての音を、加工しない「NonCress」、音量加工に応じて「Cress1」「Cress2」「Cress3」に分類し、それぞれ別のMusescoreファイルにて出力、Audacityで各音源を加工後に合成、と非常に手間がかかりました。
譜面例 黒がNoncress、緑がCress1(メロディー→徐々にクレッシェンド)、赤がCress2(伴奏→弓なりクレッシェンド+フォルテピアノからのクレッシェンド)、青がCress3(トランペット→sfpからのクレッシェンド)
譜面上の音を4種類に分類するだけでも大変なのに、これに加えて譜面作業があったため、音声(概形)完成から1週間この作業をしていました。
他の有料系楽譜作成ソフトウェア(Finaleとか)ではクレッシェンドが自動反映されるそうですが、安いソフトによりかはMusescoreの方が断然便利ですし、現在の製作状況に対応できるソフトとなると最低でも3万はかけないといけません。難しい問題ですね。
・なんと本編で……!?
アニメ9話を見た方はご存知でしょうが、なんとアニメ内で吹奏楽の「クローバー♣かくめーしょん」が登場しました。
といっても、転調サビの一部分だけ。しかもMIDIです。それを言うと私のアレンジもMIDIうわなにをするやめ(以下略)
先に断っておくと、私のアレンジとは全く関係ありません。
私が編曲し始めたのは5月頭(アニメ4話放送後くらい)なので、もとから関係あるはずもないのですが。
ちなみに、アニメ内のアレンジではサビのメロディーはクラリネットとホルンが担当していました(当アレンジではオーボエ・サックス・トランペット・トロンボーンにホルンとユーフォニウムが一部区間参加)。
アニメ内の描写が野外ステージ演奏であったことを考えると、これだけでは音量が足らない気もします。せめてトランペットがいれば……
ということで、「クローバー♣かくめーしょん」の紹介でした。
残る製作予定品は、あんハピ♪OP「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」だけ……といいたいのですが、実は2曲ほど頼まれているものがありまして、どれが一番最初に出来るかはわかりません。
気長にお待ちください。
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