[Day 6 : 2015 / 9 / 16]
3日間の滞在を終えて、静岡を後にします。
時刻は朝の4時40分。一日6万人が利用する静岡駅でも、この時間では人気はありません。
新幹線の改札には駅員の人が一人立っていました。朝からご苦労様です。
新幹線が動いてなければ、乗るのは在来線しかありません。
これから乗るのはトップバッターの岐阜行きです。
東海道本線の普通列車はいくつかの運転区間に途切れていますが、静岡では熱海と豊橋を境に分かれます。熱海でJR東日本と、豊橋でJR東海本社エリアと接するためです。多くがこれらの駅で折り返すのですが、岐阜行きは数少ない西側へ直通する列車。静岡を発着する普通列車では唯一となります。
高架ホームで待機。上り下りともに数人の待ち客がいました。
10分ほどして、岐阜行きの列車が到着。313系です。
車内はクロスシート。
この列車は本社による運行のため、大垣車両区の313系0番台(4両編成)が使われます。かつては311系で運転されていました。
313系列初期車の特徴である幕表示。静岡の2500番台など後期車はLEDになっています。
[東海道本線 3107F 静岡5:01→岐阜9:18]
《静岡 5:01発》
わずかに10人ほどを乗せて静岡を発車。
大井川の上で日の出を迎えました。
掛川付近で新幹線線路と併走します。
《浜松 6:11着/6:20発》
道中特に何も面白いことはなく、列車は淡々と西へ進みます。
《豊橋 6:52着》
県境を越え、豊橋で降りました。
この駅では最新鋭・5000番台の快速に連絡します。
3107Fは13分停車。
次の列車まで時間があるので、飯田線ホームに行ってきました。
それまでの119系に代わり飯田線の主役になった213系。211系の1M版なのですが、静岡の5000番台や東京口の2000番台(いずれもロングシート)をよく目にしていたせいか、213系=クロスシートという印象が強いです。
その隣、3番線では、行列をなして列車を待っています。
しばらくすると、奥から赤い電車がやってきたではありませんか。
名鉄1000系+1200系「パノラマースーパー」のおでましです。
豊橋~岐阜でJRと熾烈な争いをしている名鉄ですが、豊橋では線路とホームを飯田線と共有しています。名鉄の前身である愛知電気鉄道が飯田線の前身である豊川鉄道に乗り入れたのがスタートです。名目上半分ずつの所有ですが、管理はJRが全て握っており、運行はJRが優先。弱みを握られた格好です。
列車の時間になったので東海道線ホームに戻り――ません。
その先の新幹線乗り換え改札に向かいます。
駅の改札もJRが握っているので、名鉄利用者はここで精算することになります。
豊橋駅は新幹線では珍しい地平ホームです。
7時20分。「こだま695号」が到着。
[東海道新幹線 695A こだま695号 静岡6:38→新大阪9:06]
《豊橋 7:25発》
鈍行旅から開放され、新幹線で歩を進めます。
《名古屋 7:50着》
……と思いきや、今度は名古屋で降ります。
名古屋はJR線だけでも東海道本線・中央本線・関西本線の3幹線が集う駅。これに高山本線・紀勢本線の列車が乗り入れ、時刻表もにぎやかです。
さて、向かうのは関西本線の12・13番線。
キハ85系の「(ワイドビュー)南紀1号」がお待ちかねです。
写真のキハ85は最後尾を務めます。
「(ワイドビュー)南紀」は名古屋から伊勢鉄道・紀勢本線経由で新宮・紀伊勝浦まで、紀伊半島の東半分を縦断する特急です。
前身の「南紀」は天王寺~名古屋を紀伊半島を一周して結んでいた「くろしお」の東半分を分離する形で誕生。その後は、同じ区間を走る急行「紀州」を格上げする形で本数が増やされ、定期4往復、臨時2往復で運転されています。現在の名前になったのは、1992年にキハ85系に置き換えられてからです。
ちなみに、「南紀」はキハ82系での運転。「ひだ」と並び日本で最後のキハ82系特急でした。
()含めて正式名称ですが、以降は単に「南紀」とします。
向かって右隅にヘッドマークがあります。小さいですがイラスト入り。
なにやら物々しいスカートが付いていますが、これは紀勢本線の鹿対策バンパー。線路に鹿が立ち入り遅れが常態化していた「南紀」の対策として2012年から搭載しました。遅れは減っているそうなので、効果はあるようです。
中間にはグリーン車・キロハ84を連結。「南紀」は一時グリーン車は外されていましたが、紀伊山地が世界遺産になった影響で観光客が増え、再び連結されました。
ちなみに、「南紀」のグリーン車は当初全室グリーン・先頭車のキロ85でしたが、需要が少なかったため「ひだ」用だったキロハ84とトレードした経緯があります。
先頭は貫通型のキハ85 1100番台です。
「南紀」はこれにキハ84が挟まる4両編成を基本としています。もちろんシーズンには1両単位で増結が行われますが、この日は平日のためオーソドックスな基本編成のみです。
〈編成:名ナコ〉 紀伊勝浦← キハ85-1114+キハ84-13+キロハ84-10+キハ85-8 →名古屋
キハ85系の特徴といえば、やはりこのキハ85の前面展望。ワイドビューの名は伊達ではありません。
といっても、こちらは非貫通の0番台の話。今回は最後尾になります。
一番先頭になる貫通型(1100番台)ではどうなるかというと――何気に展望良好です。貫通扉の部分の柱が邪魔になりますが、天地方向に窓が大きいおかげで貫通型でも圧迫感のないレイアウトになっています。
とはいえ、前面展望ができるのは一番前の列ぐらいです。
まあ、最前列の座席とってあるんですけどね。
こういう席は平日でも埋まってることが多いのですが、幸運にもゲットできました。
ということで、次回は「南紀」の誇る前面展望をメインにお届けいたします。
3日間の滞在を終えて、静岡を後にします。
時刻は朝の4時40分。一日6万人が利用する静岡駅でも、この時間では人気はありません。
新幹線の改札には駅員の人が一人立っていました。朝からご苦労様です。
新幹線が動いてなければ、乗るのは在来線しかありません。
これから乗るのはトップバッターの岐阜行きです。
東海道本線の普通列車はいくつかの運転区間に途切れていますが、静岡では熱海と豊橋を境に分かれます。熱海でJR東日本と、豊橋でJR東海本社エリアと接するためです。多くがこれらの駅で折り返すのですが、岐阜行きは数少ない西側へ直通する列車。静岡を発着する普通列車では唯一となります。
高架ホームで待機。上り下りともに数人の待ち客がいました。
10分ほどして、岐阜行きの列車が到着。313系です。
車内はクロスシート。
この列車は本社による運行のため、大垣車両区の313系0番台(4両編成)が使われます。かつては311系で運転されていました。
313系列初期車の特徴である幕表示。静岡の2500番台など後期車はLEDになっています。
[東海道本線 3107F 静岡5:01→岐阜9:18]
《静岡 5:01発》
わずかに10人ほどを乗せて静岡を発車。
大井川の上で日の出を迎えました。
掛川付近で新幹線線路と併走します。
《浜松 6:11着/6:20発》
道中特に何も面白いことはなく、列車は淡々と西へ進みます。
《豊橋 6:52着》
県境を越え、豊橋で降りました。
この駅では最新鋭・5000番台の快速に連絡します。
3107Fは13分停車。
次の列車まで時間があるので、飯田線ホームに行ってきました。
それまでの119系に代わり飯田線の主役になった213系。211系の1M版なのですが、静岡の5000番台や東京口の2000番台(いずれもロングシート)をよく目にしていたせいか、213系=クロスシートという印象が強いです。
その隣、3番線では、行列をなして列車を待っています。
しばらくすると、奥から赤い電車がやってきたではありませんか。
名鉄1000系+1200系「パノラマースーパー」のおでましです。
豊橋~岐阜でJRと熾烈な争いをしている名鉄ですが、豊橋では線路とホームを飯田線と共有しています。名鉄の前身である愛知電気鉄道が飯田線の前身である豊川鉄道に乗り入れたのがスタートです。名目上半分ずつの所有ですが、管理はJRが全て握っており、運行はJRが優先。弱みを握られた格好です。
列車の時間になったので東海道線ホームに戻り――ません。
その先の新幹線乗り換え改札に向かいます。
駅の改札もJRが握っているので、名鉄利用者はここで精算することになります。
豊橋駅は新幹線では珍しい地平ホームです。
7時20分。「こだま695号」が到着。
[東海道新幹線 695A こだま695号 静岡6:38→新大阪9:06]
《豊橋 7:25発》
鈍行旅から開放され、新幹線で歩を進めます。
《名古屋 7:50着》
……と思いきや、今度は名古屋で降ります。
名古屋はJR線だけでも東海道本線・中央本線・関西本線の3幹線が集う駅。これに高山本線・紀勢本線の列車が乗り入れ、時刻表もにぎやかです。
さて、向かうのは関西本線の12・13番線。
キハ85系の「(ワイドビュー)南紀1号」がお待ちかねです。
写真のキハ85は最後尾を務めます。
「(ワイドビュー)南紀」は名古屋から伊勢鉄道・紀勢本線経由で新宮・紀伊勝浦まで、紀伊半島の東半分を縦断する特急です。
前身の「南紀」は天王寺~名古屋を紀伊半島を一周して結んでいた「くろしお」の東半分を分離する形で誕生。その後は、同じ区間を走る急行「紀州」を格上げする形で本数が増やされ、定期4往復、臨時2往復で運転されています。現在の名前になったのは、1992年にキハ85系に置き換えられてからです。
ちなみに、「南紀」はキハ82系での運転。「ひだ」と並び日本で最後のキハ82系特急でした。
()含めて正式名称ですが、以降は単に「南紀」とします。
向かって右隅にヘッドマークがあります。小さいですがイラスト入り。
なにやら物々しいスカートが付いていますが、これは紀勢本線の鹿対策バンパー。線路に鹿が立ち入り遅れが常態化していた「南紀」の対策として2012年から搭載しました。遅れは減っているそうなので、効果はあるようです。
中間にはグリーン車・キロハ84を連結。「南紀」は一時グリーン車は外されていましたが、紀伊山地が世界遺産になった影響で観光客が増え、再び連結されました。
ちなみに、「南紀」のグリーン車は当初全室グリーン・先頭車のキロ85でしたが、需要が少なかったため「ひだ」用だったキロハ84とトレードした経緯があります。
先頭は貫通型のキハ85 1100番台です。
「南紀」はこれにキハ84が挟まる4両編成を基本としています。もちろんシーズンには1両単位で増結が行われますが、この日は平日のためオーソドックスな基本編成のみです。
〈編成:名ナコ〉 紀伊勝浦← キハ85-1114+キハ84-13+キロハ84-10+キハ85-8 →名古屋
キハ85系の特徴といえば、やはりこのキハ85の前面展望。ワイドビューの名は伊達ではありません。
といっても、こちらは非貫通の0番台の話。今回は最後尾になります。
一番先頭になる貫通型(1100番台)ではどうなるかというと――何気に展望良好です。貫通扉の部分の柱が邪魔になりますが、天地方向に窓が大きいおかげで貫通型でも圧迫感のないレイアウトになっています。
とはいえ、前面展望ができるのは一番前の列ぐらいです。
まあ、最前列の座席とってあるんですけどね。
こういう席は平日でも埋まってることが多いのですが、幸運にもゲットできました。
ということで、次回は「南紀」の誇る前面展望をメインにお届けいたします。
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