前回のあらすじ
ありがとう富士急2000形2002編成。
2013/12/29 10:25 大月駅4番線
やってきたのは長野色のの115系C編成。地方では珍しい6両固定編成です。
この列車の行き先はなんと松本。高尾を始発駅として、約180kmの区間を4時間かけて走ります。中央本線では長距離鈍行は珍しくありません。
この437Mは大月駅で17分も停車。その間に「かいじ101号」に抜かされます。
側線で一息つく豊田車両センターの115系。
[中央本線 437M 高尾9:48→松本14:00]
《大月 10:42発》
長い停車時間が明け、ようやく437Mが発車しました。
大月から一山を超えて、列車は下り勾配に差し掛かります。
その途中にある勝沼ぶどう郷。窓枠がずれているのではなく、急勾配上にあるのに駅名表だけが水平に取り付けられているためこうなってしまうのです。ホームの梁との角度からも勾配がわかります。
大きくカーブを描きながら、列車は甲府盆地に入ります。
中央本線きっての迷駅はここ東山梨。とってつけたホームだけの駅は、明治からの歴史をもつ中央本線にあって異質です。
《甲府 11:49着》
大月から1時間。列車は甲府駅に到着しました。向かいにいるのはEH200率いるガソリン輸送列車(返空)です。
ここでさらに12分停車。その隙に、昼ごはんを買いに行きました。
《甲府 12:01発》
あれ、静岡帰るんじゃなかったの? ――そんな声が聞こえてきそうです。その通りです。甲府で身延線に乗り換えるのが最短ルートですから。
ですが、せっかくフリー切符(北海道&東日本パス)があるというのに乗らないというのももったいないというもの。長野の115系が211系で置き換えられるという話を聞いていたので、あまりの時間は長野の115系を乗りに向かいました。
県境は中央本線で最も標高の高いエリア。雪もとけ残らずに積もっていました。
そして列車はついに長野県へ。山に向かって切り開かれた白の大地が広がります。
《上諏訪 13:07着》
大月から2時間半。上諏訪駅で降りました。
諏訪湖の南岸にある上諏訪駅はこの地域の主要駅。全ての特急が停まります。
側線はミニ車両基地となっていて、115系が2本停車していました。ここにいるのは3両のN編成です。隣にいるのは飯田線から乗り入れてくる213系です。
観光地で温泉地でもある上諏訪駅には、温泉関連で変わったものがあります。
その一つが温泉洗面所。お湯は温泉、水は湧き水がでる仕様となっています。
もう一つが足湯。なんと、改札の中に足湯があるのです。
湯船はこんな感じになっています。切符を持っている人なら誰でも利用できます。
駅名標はもちろん諏訪湖がバックです。
地域の主要駅となっている上諏訪ですが、ここは数少ない単線区間にあります。
N1編成による小淵沢行。
E257系「あずさ13号」。この日は5分遅れで到着しました。中央東線は都心の混雑と普門寺信号場~岡谷間の単線区間がダイヤのネックになっており、なかなか遅れが回復できません。
ここからはN32編成の始発列車で松本に向かいます。
[中央本線・篠ノ井線 上諏訪13:47→長野15:41]
《上諏訪 13:47発》
(編成:長ナノN32)クモハ115-1009+モハ114-1014+クハ115-1009 →松本
リニューアル車両に入るすずらんのイラスト。
発車してからおもむろに甲府で買った「鳥めし」をご開帳。
照り焼き・つくね・そぼろの3種類の味が楽しめるスタンダードな駅弁です。
岡谷手前で諏訪湖が見えてきました。今日もきれいだ鳥めしがうまい。
トンネルを越え、列車は松本盆地へ。
南松本駅近くにある石油ターミナル。先程のEH200のガソリン列車の終着点で、ここから県内に向けて発送されます。内陸県の長野では欠かせません。
《松本 14:25着》
乗務員交代と一緒に下車します。
松本は篠ノ井線と大糸線が接続する駅ですが、中央本線の東西から列車が乗り入れ、さらに中央本線経由で飯田線からもやってきます。なんと、115系は全ての路線で運行していました。
過去形になったのは、今回2014年春のダイヤ改正で飯田線直通と中央西線直通の115系が211系に置き換わってしまったからです。日中も大部分が211系に置き換えられ、2両/3両のN編成の運用は半減する結果となりました。松本までやってきたのは、少しでも多くの115系と出会うためです。
以下、115系その他の記録をご覧ください。
上諏訪行きの115系N24編成。奥には長野色になった211系が待機しています。
駅に隣接する車両センターにも211系が。
115系とほぼ正反対の位置に、松本電鉄のホームがあります。上高地の入口・新島々までを結ぶ鉄道です。
回送を待つE351系「スーパーあずさ79号」と同15号。
長野色211系の全貌。高崎にいた211系を3両に短縮して、ブレーキなどを耐寒地仕様にしています。
211系の向かいにいた185系。普段は「踊り子」などで使われているはずですが、なぜ松本に?
行き先を見て納得。横浜線経由で運転される「はまかいじ」だったのです。
名古屋発の383系「(ワイドビュー)しなの13号」が到着。
「あずさ24号」となる編成が入線。中央本線が東西ともに特急街道な上、JR東日本の特急は車両センターの入出庫があるので、特急車両が頻繁に行き来します。
そうしている間に「はまかいじ」も入線してきました。
湘南と信州を結ぶ臨時特急です。
小淵沢行の115系と長野行のE127系。
と、突然現れた謎の車両!?
……ではなく、E257系の増結車両の先頭車です。切り離しを行うのはここ松本駅だけです。
先程述べた115系が消えた路線の一つ・中央西線直通の中津川行。N8編成で運転されていました。
ここで現れたのはなんと189系! 豊田車両センターのM52編成です。
「回送」となっていたので松本にやってきた理由は分かりませんが、中央東線の臨時特急用と思われます。
日の当たる最後尾側。
名残惜しいですが、今日中に静岡に帰りたいので撮影はここまで。115系の小淵沢行で帰途に着きました。
編成はN1編成です。
[篠ノ井線・中央本線 1536M 松本15:55→小淵沢17:04]
《松本 15:55発》
189系が車両センターに入っていくのを見届けてから松本を去りました。
時間は夕暮れ時。茜色の空の下を、115系はひた走ります。
岡谷を過ぎた頃、ふと窓の外を見ると、なんということでしょう! はるか遠くに富士山が見えるではありませんか!
雪に包まれた頂は、遠くから見ても分かるほどに雄大でした。
茅野~青柳間の普門寺信号場からようやく複線になります。
《小淵沢 17:04着》
日も暮れた小淵沢駅に到着。
ここで甲府行の普通列車に乗り換えます。
待っていたのはスカ色の115系。
現存する115系では古い部類となる300番台です。
[中央本線 346M 小淵沢17:12→甲府17:57]
《小淵沢 17:12発》
1536Mの乗客のほとんどを乗せて、列車は出発しました。
《甲府 17:57着》
甲府でも接続する高尾行564Mに乗り換えたのは言うまでもありません。この564Mもスカ色115系です。
564Mが出発してほどなく、115系C編成の高尾行きが到着。あれ? 松本駅にいたときよりも115系が多い……?
豊田と長野、二つの115系。いずれも211系の置き換えが予告されています。長野の115系は今年でかなり減ってしまいましたから、この光景が見られなくなるのも時間の問題です。
塩山行の348M。
改めて静岡まで帰るべく、身延線ホームに向かいます。
静岡までの最後の列車は「ふじかわ14号」です。
準急→急行「富士川」の流れをつぐ伝統ある列車ですが、利用はあまり芳しくない様子。
車両は373系。3両編成・モノクラス・自動放送と、急行時代から全て退化しています。地方の特急の宿命なのでしょうか。
とはいっても、線形の悪い身延線で静岡~甲府を約2時間で結んでいるのですからたいしたものです。
[身延線・東海道本線 4014M ふじかわ14号 甲府18:43→静岡21:00]
最近静岡~甲府間に高速バスができた(正確には復活)せいなのか、自由席でも1両当たり約10人という少なさで甲府を発車しました。静岡行きの最終便でこれですから、儲かっているのか気になるところです。
今回北海道&東日本パスできたため甲府からは別運賃。その上、特急料金がかかります。できれば鈍行で帰りたかったのですが、鈍行にすると4時間近くロングシートに乗る羽目になるので特急料金を払って乗りました。まあ、シートはふかふかで快適だったんですけどね……
《静岡 21:00着》
ということで、2013年の年末帰省、札幌から静岡までの道程は、これにて終了となります。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ありがとう富士急2000形2002編成。
2013/12/29 10:25 大月駅4番線
やってきたのは長野色のの115系C編成。地方では珍しい6両固定編成です。
この列車の行き先はなんと松本。高尾を始発駅として、約180kmの区間を4時間かけて走ります。中央本線では長距離鈍行は珍しくありません。
この437Mは大月駅で17分も停車。その間に「かいじ101号」に抜かされます。
側線で一息つく豊田車両センターの115系。
[中央本線 437M 高尾9:48→松本14:00]
《大月 10:42発》
長い停車時間が明け、ようやく437Mが発車しました。
大月から一山を超えて、列車は下り勾配に差し掛かります。
その途中にある勝沼ぶどう郷。窓枠がずれているのではなく、急勾配上にあるのに駅名表だけが水平に取り付けられているためこうなってしまうのです。ホームの梁との角度からも勾配がわかります。
大きくカーブを描きながら、列車は甲府盆地に入ります。
中央本線きっての迷駅はここ東山梨。とってつけたホームだけの駅は、明治からの歴史をもつ中央本線にあって異質です。
《甲府 11:49着》
大月から1時間。列車は甲府駅に到着しました。向かいにいるのはEH200率いるガソリン輸送列車(返空)です。
ここでさらに12分停車。その隙に、昼ごはんを買いに行きました。
《甲府 12:01発》
あれ、静岡帰るんじゃなかったの? ――そんな声が聞こえてきそうです。その通りです。甲府で身延線に乗り換えるのが最短ルートですから。
ですが、せっかくフリー切符(北海道&東日本パス)があるというのに乗らないというのももったいないというもの。長野の115系が211系で置き換えられるという話を聞いていたので、あまりの時間は長野の115系を乗りに向かいました。
県境は中央本線で最も標高の高いエリア。雪もとけ残らずに積もっていました。
そして列車はついに長野県へ。山に向かって切り開かれた白の大地が広がります。
《上諏訪 13:07着》
大月から2時間半。上諏訪駅で降りました。
諏訪湖の南岸にある上諏訪駅はこの地域の主要駅。全ての特急が停まります。
側線はミニ車両基地となっていて、115系が2本停車していました。ここにいるのは3両のN編成です。隣にいるのは飯田線から乗り入れてくる213系です。
観光地で温泉地でもある上諏訪駅には、温泉関連で変わったものがあります。
その一つが温泉洗面所。お湯は温泉、水は湧き水がでる仕様となっています。
もう一つが足湯。なんと、改札の中に足湯があるのです。
湯船はこんな感じになっています。切符を持っている人なら誰でも利用できます。
駅名標はもちろん諏訪湖がバックです。
地域の主要駅となっている上諏訪ですが、ここは数少ない単線区間にあります。
N1編成による小淵沢行。
E257系「あずさ13号」。この日は5分遅れで到着しました。中央東線は都心の混雑と普門寺信号場~岡谷間の単線区間がダイヤのネックになっており、なかなか遅れが回復できません。
ここからはN32編成の始発列車で松本に向かいます。
[中央本線・篠ノ井線 上諏訪13:47→長野15:41]
《上諏訪 13:47発》
(編成:長ナノN32)クモハ115-1009+モハ114-1014+クハ115-1009 →松本
リニューアル車両に入るすずらんのイラスト。
発車してからおもむろに甲府で買った「鳥めし」をご開帳。
照り焼き・つくね・そぼろの3種類の味が楽しめるスタンダードな駅弁です。
岡谷手前で諏訪湖が見えてきました。今日もきれいだ鳥めしがうまい。
トンネルを越え、列車は松本盆地へ。
南松本駅近くにある石油ターミナル。先程のEH200のガソリン列車の終着点で、ここから県内に向けて発送されます。内陸県の長野では欠かせません。
《松本 14:25着》
乗務員交代と一緒に下車します。
松本は篠ノ井線と大糸線が接続する駅ですが、中央本線の東西から列車が乗り入れ、さらに中央本線経由で飯田線からもやってきます。なんと、115系は全ての路線で運行していました。
過去形になったのは、今回2014年春のダイヤ改正で飯田線直通と中央西線直通の115系が211系に置き換わってしまったからです。日中も大部分が211系に置き換えられ、2両/3両のN編成の運用は半減する結果となりました。松本までやってきたのは、少しでも多くの115系と出会うためです。
以下、115系その他の記録をご覧ください。
上諏訪行きの115系N24編成。奥には長野色になった211系が待機しています。
駅に隣接する車両センターにも211系が。
115系とほぼ正反対の位置に、松本電鉄のホームがあります。上高地の入口・新島々までを結ぶ鉄道です。
回送を待つE351系「スーパーあずさ79号」と同15号。
長野色211系の全貌。高崎にいた211系を3両に短縮して、ブレーキなどを耐寒地仕様にしています。
211系の向かいにいた185系。普段は「踊り子」などで使われているはずですが、なぜ松本に?
行き先を見て納得。横浜線経由で運転される「はまかいじ」だったのです。
名古屋発の383系「(ワイドビュー)しなの13号」が到着。
「あずさ24号」となる編成が入線。中央本線が東西ともに特急街道な上、JR東日本の特急は車両センターの入出庫があるので、特急車両が頻繁に行き来します。
そうしている間に「はまかいじ」も入線してきました。
湘南と信州を結ぶ臨時特急です。
小淵沢行の115系と長野行のE127系。
と、突然現れた謎の車両!?
……ではなく、E257系の増結車両の先頭車です。切り離しを行うのはここ松本駅だけです。
先程述べた115系が消えた路線の一つ・中央西線直通の中津川行。N8編成で運転されていました。
ここで現れたのはなんと189系! 豊田車両センターのM52編成です。
「回送」となっていたので松本にやってきた理由は分かりませんが、中央東線の臨時特急用と思われます。
日の当たる最後尾側。
名残惜しいですが、今日中に静岡に帰りたいので撮影はここまで。115系の小淵沢行で帰途に着きました。
編成はN1編成です。
[篠ノ井線・中央本線 1536M 松本15:55→小淵沢17:04]
《松本 15:55発》
189系が車両センターに入っていくのを見届けてから松本を去りました。
時間は夕暮れ時。茜色の空の下を、115系はひた走ります。
岡谷を過ぎた頃、ふと窓の外を見ると、なんということでしょう! はるか遠くに富士山が見えるではありませんか!
雪に包まれた頂は、遠くから見ても分かるほどに雄大でした。
茅野~青柳間の普門寺信号場からようやく複線になります。
《小淵沢 17:04着》
日も暮れた小淵沢駅に到着。
ここで甲府行の普通列車に乗り換えます。
待っていたのはスカ色の115系。
現存する115系では古い部類となる300番台です。
[中央本線 346M 小淵沢17:12→甲府17:57]
《小淵沢 17:12発》
1536Mの乗客のほとんどを乗せて、列車は出発しました。
《甲府 17:57着》
甲府でも接続する高尾行564Mに乗り換えたのは言うまでもありません。この564Mもスカ色115系です。
564Mが出発してほどなく、115系C編成の高尾行きが到着。
豊田と長野、二つの115系。いずれも211系の置き換えが予告されています。長野の115系は今年でかなり減ってしまいましたから、この光景が見られなくなるのも時間の問題です。
塩山行の348M。
改めて静岡まで帰るべく、身延線ホームに向かいます。
静岡までの最後の列車は「ふじかわ14号」です。
準急→急行「富士川」の流れをつぐ伝統ある列車ですが、利用はあまり芳しくない様子。
車両は373系。3両編成・モノクラス・自動放送と、急行時代から全て退化しています。地方の特急の宿命なのでしょうか。
とはいっても、線形の悪い身延線で静岡~甲府を約2時間で結んでいるのですからたいしたものです。
[身延線・東海道本線 4014M ふじかわ14号 甲府18:43→静岡21:00]
最近静岡~甲府間に高速バスができた(正確には復活)せいなのか、自由席でも1両当たり約10人という少なさで甲府を発車しました。静岡行きの最終便でこれですから、儲かっているのか気になるところです。
今回北海道&東日本パスできたため甲府からは別運賃。その上、特急料金がかかります。できれば鈍行で帰りたかったのですが、鈍行にすると4時間近くロングシートに乗る羽目になるので特急料金を払って乗りました。まあ、シートはふかふかで快適だったんですけどね……
《静岡 21:00着》
ということで、2013年の年末帰省、札幌から静岡までの道程は、これにて終了となります。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます