私もいろいろ本を読んできましたけど、最終的に、アメリカの昔の作家ヘンリー・ミラーだけが私の中で残った。彼だけがまた読みたいと思う作家。彼以外の誰かの本を読むなら、まだ読んだことがない新しい作家のものを読みたい。
私の心はどんどん作家から離れてゆく。好きな本を挙げろと言われたら、『ニジンスキーの日記』『精神分裂病の少女の手記』の二冊。精神分裂病の少女は一般人で、ニジンスキーはロシアのバレーダンサー。つまり、作家ではないわけだけど、どの職業作家よりも素晴らしい本を残したと思う。
映画もやはり同じ。昔は古き良き時代のハリウッド映画を死ぬほど観た。でも、やがてお腹いっぱいになった。もう観たくないと。イタリアのネオリアリズムとかのほうがずっといいと思うようになった。今でもロベルト・ロッセリーニは私の中で最も偉大な映画作家。
最近は映画をあまり観なくなった。エリック・ロメールの初期作品『獅子座』をあらためて観たくらい。
音楽はこだわったことがない。家ではクラシック、歩きながらならポップスがいい。まあ私にとっての音楽はBGMですね。でも、ライヒやケージ、ヴァレーズのような現代クラシックをもっと意欲的に聴きたいんですけど、実験的なものにつきあうのは疲れますからね。
最近の「日記」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事