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逗子市議会議員 菊池俊一 ブログ

ずさんな逗子の地域医療検討会の最終とりまとめ

今日から令和7年度予算の審査が決算特別委員会でスタートしました。

私が所属する教育民生分科会は福祉部所管部分の審査から始まりました。

私が特に時間を割いたのは、市長が総合的病院誘致を事実上断念し、「総合的病院がなくても市民の皆様が安心して暮らせる地域医療」へ方針を転換した理由として挙げた逗子の地域医療検討会の「最終とりまとめ」についてです。



委員会に提出された「逗子の地域医療検討会 最終とりまとめ」を確認すると、内容が非常に貧弱かついい加減であることです。

例えば、【確認したこと】 として以下4点があげられています。
・人口は減少していき、入院患者数も減少する。国の政策は医療費を削減するために医療を縮小する方向である。
 ・神奈川県の横須賀・三浦二次医療圏内において回復期を担う病床が不足しているが、経営が立ち行かなくなったところが多い。病院を建てることは出来ても採算が取れずに維持できない。
 ・医師の働き方改革により、医師の勤務時間に上限が設けられ就業者も減少しているので、医療・福祉職種の人材確保が困難である。
・社会構造の変化、病床の割り当て制度を踏まえると、急性期の病院は短期的に新設する見込みがない。



しかし、質疑によって
「経営が立ち行かなくなったところが多い。」
「病院を建てることは出来ても採算が取れずに維持できない。」
 は検討会の中で、公募市民によるよもや話で、
「経営が立ち行かなくなった」ところも、確認できていないばかりか
「多い」とまで誇張し、何の根拠もなく
「病院を建てることは出来ても採算が取れずに維持できない。」と断言しているのです。

【確認したこと】と記述されていれば「事実を確認したこと。」と受け取るのが通常であり、委員会質疑でデータによって裏付けされた事実は
・人口は減少、国の政策は医療費を削減する
・横須賀・三浦二次医療圏内において回復期を担う病床が不足している
・医師の働き方改革により医療・福祉職種の人材確保が困難である
だけであることが分かりました。

「総合的病院誘致を中心とした体制から、今ある資源を活用しつつ逗子市に必要な機能を小さなものから積み上げていく医療体制への転換」を提案する。
との記述における、「逗子に必要な機能」についても現時点で検討会で示されたのは以下の2点です。

・安心して子育てできる小児医療体制 
・わかりやすい相談窓口の充実

私がこの間、逗子市内への総合的病院の必要性に具体的に上げてきた
・逗子市内で入院できる場所。
・逗子市内での2次救急患者の受け入れ。
・新型インフルエンザや新型コロナウイルスなどのパンデミックの対応。
・災害時の傷病者が同時に多数発生した際の対応。
などの議論が全くされていない事も指摘しました。

令和7年度の予算では「地域医療充実事業216,000円」中「報償費126,000円」が計上され、これまで逗子の地域医療検討会のコーディネーターを務めてきた、おうちの診療所目黒 院長 伴正海 先生と福祉部職員と共に6月中に新たな方針案を作成し市民に示すとの答弁がありました。

私からは、方針案策定の際は先に指摘した内容につても、対応案を示すよう要望し、福祉部からも、了解した旨の答弁を頂きました。



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