入院3日目の朝
呼吸がだいぶ荒く
胸水を100ml抜いたと先生が見せてくれた。
診察台のしまおは
痩せて小さくなった体をぐったり横たえ
胸だけが恐ろしいほど早く上下している。
点滴が吸収されず、どんなにゆっくり体に入れても胸水がたまってしまい
非常に困難な状況である、と。
そのせいで脱水も進み、血液検査の数値はどんどん悪くなっている。
このまま1人ぼっちで逝かせてしまう?
前の日の夜、ほとんど眠れず家族全員で話し合った。
苦しみだけが続く生をしまおに強要するのは、我々のエゴではないか
答えは出ない。
ただ、1人で逝かせることだけは
できない。
「連れて帰ります」
先生は静かに承諾し、翌日に診察に来るようにと言ってくれた。
まだ、翌日があると言う希望と
もしかしたら、翌日はないのかもしれないと言う恐怖。
だけど今はただ、しまおと家に帰れるという事が嬉しいと思える。
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