訪ねて眺めてスルー ~そらと花と

京阪神(近畿地方)の植物園、里山、町を訪ねます
花と自然、文化、歴史をテーマにお伝えします

神戸市 魚屋道を歩く(前編) 神戸深江生活文化史料館で下調べ 170318

2017-03-21 | 訪ねる
兵庫県神戸市の海側の東灘区深江から六甲山を経て裏六甲の有馬温泉を結ぶ
約12kmに及ぶ魚屋道(ととやみち)と呼ばれる山道があります
現在ではハイキングコースですが、昔は神戸の海でとれた魚や生活物資を
六甲山を越えて有馬へ運んでいたそうです
位置関係

出典:国土地理院ウェブサイト 加工はsincekeseeda

3月中旬、魚屋道(ととやみち)を歩こうと思い立ちました
地図を開いてコースなどを調べていたのですが、
ふと「どこの港で獲れた、何の魚を運んでいたのか」と気になりました
現在のように鯛やクロマグロではないでしょう

ネットで検索してみても、深江でとれた新鮮な魚を有馬へ運んだとしかありません
調べるうちに神戸深江生活文化史料館のホームページにたどり着きました
神戸深江生活文化史料館のホームページ
ホームページには史料館の研究員の研究成果が「生活文化史-史料館だより」
として公開されていました。ホームページからダウンロードできます

史料館だよりを読んでわかったこと
魚屋道については
・江戸時代、人・荷物の往来は決められた道を通るよう制限があった
 神戸市の海側から有馬に行くために西宮・宝塚の宿駅を迂回する必要があった
・やがて六甲山越しに神戸の浜側と湯山(有馬)を結ぶ湯山間道と呼ばれる山道を
 通る人が増え、しばしば周辺の宿駅と騒動になった
 この湯山間道が現在は魚屋道(ととやみち)と呼ばれている
・旧本庄村(現在の深江周辺一帯)を含む地元の村々が湯山間道の開発計画願を
 尼崎藩の役人に提出したが実現しなかった
 
魚については
・深江は江戸時代から昭和40年代まで漁業村であった
・深江の浜での地引網や船を使った打瀬網漁を行っていた
  
  深江浜での漁の様子。神戸深江生活文化史料館にて撮影
・漁でとれるものは主にエビ・イワシで、加工したり、あるいは鮮魚で出荷した
 季節によってアナゴ・カレイ・タコを獲ることもあった
・昭和47年に東神戸一帯の浜を埋め立てることになり、深江を含む神戸市東部漁協
 が解散した

 現在の深江の浜

参考(ホームページでダウンロードできます)
神戸深江生活文化史料館-史料館だより
第10号1987・10・10 魚屋道と出会って 田辺眞人
           荷着場としての畑の場の開発 望月浩
第16号1991・10・10 深江の漁業について 下久保恵子・望月友二
第17号1992・06・08 深江の漁業について(その2) 下久保恵子

神戸深江生活文化史料館に行ってきました

3月18日、天気晴れ、気温12度
神戸深江生活文化史料館は阪神電車深江駅から南に歩いてすぐです
大日靈女神社(おおひるめじんじゃ)境内にあります
神社の横に「魚屋道」の石碑があり魚屋道の起点とされています


ホームページにあるように「街かどのミニ歴史博物館」です
神戸深江生活文化史料館は現在の東灘区深江周辺に当たる旧本庄村の生活文化史の
資料を保存・展示し、地域の歴史研究やその成果を発表しています

さて深江生活文化史料館で一番目を引かれたのが阪神大震災の発生4時間後に
撮影されたという深江周辺の大きな航空写真でした
私はこの近辺に少し縁があり、「ああ、この家は・・、ここは・・」と
しばらく眺めていました
ニュースで盛んに映された横倒しになった高速道路もこの近くなんですね

あと旧本庄村が明治になって今の神戸市と合併するか、芦屋市と合併するかで
議論になるのですが、当時の地方新聞や扇動ビラを展示していました
人を煽る口調は今と変わりませんね

神戸深江生活文化史料館
開館日 毎週土曜日、日曜日 (祝日は休館)
神戸深江生活文化史料館利用案内・アクセス
gooブログ こちら神戸市東灘区深江生活文化史料館

神戸深江生活文化史料館の地図 地図の中心点です
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小野そろばん博物館(兵庫県小野市)161126

2016-11-27 | 訪ねる
古今東西のそろばんを展示 小野そろばん博物館
11月26日、天気くもり、気温15度
兵庫県小野市にある小野そろばん博物館に行ってきました


神戸電鉄小野駅から歩いて15分、市役所近くの小野市伝統産業会館内にあります
入場料無料。


小野そろばん博物館の展示室
正面はそろばんを組み合わせて作った姫路城です


そろばん電卓。こういうのもありました。これはシャープ製です
SHARP 液晶電卓進化の歴史(年表)
1978年 そろばん付き電卓<ソロカル EL-8148>発売
マイナビニュース
「いつでも、どこでも、だれにでも」使える計算機を! シャープ、電卓発売から50年の節目


障害者用そろばん
珠の代わりに板を倒すようになっているのね


写真は江戸時代のそろばんコーナーです
その他、日本各地のそろばん、古いそろばん、中国のそろばん、そろばんの原料、
そろばんの製造工程など展示されています

交通アクセス
神戸電鉄線小野駅より徒歩約15分
あるいは、らんらんバス(市内循環コミュニティバス)小野市役所バス停下車すぐ
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雛まつり展 日本玩具博物館(兵庫県姫路市香寺)160304

2016-03-04 | 訪ねる
3月4日、兵庫県姫路市香寺町にある日本玩具博物館にいってきました
JR姫路駅からJR播但線で約15分、香呂駅で降りて徒歩15分のところにあります
入場料 大人600円


日本玩具博物館。蔵に見えるが各展示室です

今開催中の特別展 雛まつり~京阪の雛飾り~ を見学しました
江戸時代後期から明治大正時代にかけての雛飾りを時代別に、また江戸(関東地方)と京阪地方(京都、大阪)の町雛の違いを展示、解説しています
都会のサラリーマン家庭ではなかなかみられない雛飾り、雛壇が勢揃いです
博物館の職員さんに館内の写真撮影OKなのか確認して写真を撮ります


なんだか厳かな雰囲気


御殿付きの豪華なもの。直に見るのは初めてです
写真の「御殿飾り」は江戸時代末期に京阪を中心に登場する(案内板の解説より)

博物館の受付横の展示室では
春の企画展 ちりめん細工とつるし飾り の伝統手芸を展示していました



可愛らしくて細やかな作品がたくさん!

続いて常設展示を見学します

昔のおもちゃ展示コーナーです


手鞠 ぼろ布やくず糸で作られたボール型の芯の上に色糸で
菊花や椿花、星型や幾何学模様など施している(案内板の説明より)

市松人形や羽子板も展示しています


ここは別館です。甲信・北陸地方の郷土玩具展示コーナー。
全国各地方別に展示しています
世界のおもちゃの展示もあります
日本玩具博物館の展示内容は公式ホームページで確認してください

直接手に取って遊べる物もあって休日にはよく子供が来ています
博物館は周辺に田畑が見える静かな場所にあるので時間を忘れて見学しました

大阪駅から香呂駅までJR普通運賃が片道1,940円なので今回はJR青春18切符を利用しました
姫路まで新快速で約1時間。播但線は運行本数が少ないので注意
姫路市の観光案内は姫路市公式ホームページ
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