ごきげん日記

お返し

抗がん剤治療の数日前は毎回ナーバスで
「やりたくない」と子供のようなことをだんなさんにぼやいていた私。

もうその心配はないと思うだけで
スキップしたくなる。
ルンルン♪

元気レベルも10まできたし
家事もひと通りできるようになったし
いろんな部分が気になり出して


アフタヌーンティーのグラタン皿がぁ〜
犯人は、一人しかいない。
日本から持ってきた器がそもそも少ないのに。
でも、あの汗かきかきお皿を洗っていただんなさんの姿は目に焼き付いているから
これは仕方ない。と思うことにした。

半年前、手術して
退院して帰宅したら
私の衣類(大きめゆったりサイズのもの)が、しゃがんだり、背伸びしたりしなくても手の届く場所に全部移動してあって
ものすごく助かった。

それらの衣類を本来の場所に断捨離しながら片付けた。元気になってくると
いろいろやりたくなってくるものだ。

ふわふわ食パンもリベンジした。
日本の友達が送ってくれた「はるゆたか」で焼いた。






何回目かのチャレンジで満足の出来。
パンの耳好きのだんなさんからも
「これは美味しい」とお墨付きをいただいた。

午後、息子とだんなさんが2時間近くLINEで話していた。
22年間で今が一番父子でたくさん話しているのではないだろうか。
会計士試験まであと10日。
ここまできたらやるしかないと弱々しく話す声が聞こえてきた。

「お母さんのメシ食いたいわ」
「今お母さんに会ったら泣いてしまうかもしれんな」
男子はいくつになってもマザコンだと言われている。
こんなこと言われたら泣きそうになる。
ドラえもんや〜い。

家族に心配されて、見守られて、なんとか大人になっていくんだろう。
母親も初めての人生を歩いているわけで
一人前には程遠い。
ちょこっと人生経験が子供より長いだけなんだよ。

気弱な息子が心配で、娘に顔を見てきてくれないかとお願いしたら快諾。
差し入れを持って行ってきてくれたらしい。
頼りになる。仕事帰りにありがとね。



昨日に引き続き、おやつにお汁粉。
温かいお茶が染み渡る。
それにしてもお餅ってなんでこんなに美味しいの!

夕飯は
八宝菜、こんにゃくと豚肉の味噌煮、蒸しキャベツと豆腐のサラダにネギ塩だれをかけて。


東京のOさんから以前いただいた
ピクルス。大事に大事に食べて今日最後の一切れを食べたら


ハートのにんじんが隠れていた。
だんなさんには黄色のハート。二人で
ニコニコになった。

みんなが送ってくれた食材で私の体は元気になったよ。



夜、NHKを観ていたら両手と両目が不自由な藤野高明さんの番組がやっていた。
大変な苦労をして聾学校の教師になった藤野さん。
「人間は一人では生きていけない。
誰かの助けが必要だ。
そうして助けてくれた人にお返しするには
自分がしっかり生きることだ」

私が助けてくれたみんなにお返しできるとしたら
元気になってしっかり生きることなんだと思った。

明日は血液検査だ。
感染に気をつけて元気に行ってこよう。

日本のみんなももうひと頑張り。
気が張る毎日だと思うけれど
たまには頑張る自分にご褒美を。
ゆっくり眠れますように。








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