SBS『ヨンパリ』
初放送:2015年8月5日
放送時間:水、木曜夜10:00
演出:オ・ジンソク
脚本:チョン・ヒョンリン
登場人物:ジュウォン、キム·テヒ、チョ·ヒョンジェ、チェ·ジョンアン、チョン·ウンイン、ステファニー·リー、チョ・ボンレ、オ・ナラソン・ギョンチョル、アン・セハ、キム·ナウン、ナム・ミョンリョル、チャン・グァン
■キム·テヒョン役(ジュウォン)
ハンシン病院一般外科レジデント3年目。緊急手術に関しては、外科教授や課長たちも舌を巻くほどの実力を持っているハンシン病院外科レジデント。特に手術中に起こる危機一髪の瞬間、出血を見つけ、患者の命を救うことに関しては、他の追従を許さないほどの実力を持っており、教授たちが執刀する際、緊急救援人力として投入されることもしばしばだ。このようにテヒョンが、驚くべき実力を持っているのには、誰も知らない秘密が一つあった…。それは何と暴力団の秘密違法往診。テヒョンが、そのような違法往診をするようになった理由は、医師としての実力を養うため?もしくは病院に来られない患者を生かそうとするヒューマニストだから?違う。違法往診の目的は、もちろん金だ。しかし、いくら人知れず悪いことをしているつもりでも、長い間、何度も悪さを続けていれば、最終的にはばれるものだ。以前から往診していた暴力団の頭ドゥチョルを治療していた際、警察に追跡され、現場に落としたメスが手がかりとなり、ついに警察が、テヒョンが働く病院を見つけ探しに来る。病院を訪れた警察に会ったイ課長は、“ヨンパル”テヒョンの正体に気づくが、警察をうまくかわしてテヒョンを救う。だが、そのようなイ課長の行動には、別の思惑があった…。テヒョンは、その時から不思議の国のアリスとなり、イ課長に手を引かれ、“不思議の国”ハンシン病院の12階という、奇妙な世界に入り込むことになる。
■ハン・ヨジン役(キム·テヒ)
ハンシングループの相続順位No.1。ハンシン病院12階にある制限区域。ものものしい警備体制が張り巡らされているある病室には、同院の所有主であるハンシングループの相続順位No.1ハン・ヨジンが、長い間、横たわっている。ほんの一握りの医療スタッフと兄ハン・ドジュン現会長のみが面会可能で、秘密のベールに包まれ、外部との繋がりを拒んでいる彼女は、唯一の兄を通して、時折、グループの議決権を行使しているだけだ。しかし、ここまでは外部で知られている彼女の姿…。彼女は目を覚ますことなく、非常に深い眠りについている。本人の意思とは関係なく、兄と少数の医療スタッフの手によって、強制的に!そのように歳月が流れた今。既に会長が亡くなって久しいが、自分が死んだ後、ヨジンを眠りから覚ますようにという会長の遺言は、守られることがないままヨジンの腹違いの兄ドジュンは、ヨジンを眠らせ続けている。長い間、同じ薬剤を使って眠らせていたせいだろうか?薬への耐性ができ始め、ヨジンの意識も戻り始める。そして、その“牢獄”のドアの隙間から、テヒョンの声が聞こえてきた。ヨジンは、まだ麻痺から覚めきっていない彼女の小さな舌を動かし、テヒョンを買収した。金のためなら何をするのも厭わないテヒョンを買収するのは、容易だった。もちろん後に彼を手放すことにどれくらい心痛めるのか想像もできていないのだが。
■ハン・ドジュン役(チョ·ヒョンジェ)
ハンシングループの会長。ヨジンの異母兄。彼の原罪は、ヨジンの母親の腹から生まれていないと言うこと。第二の原罪は、2番手として生きることを拒否したことだ。父親が死んだ後も、遺言を無視してヨジンを目覚めさせないようにしている。ついに目覚めたヨジンを殺そうとまでする人物。カインの呪いが、彼にそうさせるのか…。
■イ·チェヨン役(チェ·ジョンアン)
ドジュンの妻。どうせ自分の思い通り生きられないのであれば、金や権力でも持ちたいと考えている。いつでも夫ドジュンを裏切る心の準備ができている。今は仮面の後ろに隠しているだけ…。
■イ課長役(チョン·ウンイン)
12階を担当する課長。かつては優秀な外科医だった彼も金と権力の前にひれ伏した。ヨジンを幽閉させる技術者に転落してしまったからだ。再び医師でありたいと言う思いは、欲が深すぎたのか?神は、ニ物を許してはくれなかった。
■シンシア役(ステファニー·リー)
12階のお客様担当チーム長。米国で医大に通っていたが、病院経営に専攻を変更した人物。暴力団の往診にマンシクの存在有りとするならば、上流階級の顧客を相手にした往診には、シンシアの存在があった。知れば知るほどはまってしまう人物テヒョンにどんどん興味を持ち始める。
■■ 企画意図■■
光を想像してみよう。医者の家庭で医者が育ち、弁護士の家庭で弁護士育つ世の中だ。貧しい家庭に生まれ、親の助けを借りず、塾に通うことすらできずに、体が壊れそうなくらい勉強して医学部に合格、インターンとなり、レジデントとなった一人の男を照らしてくれた光を想像してみよう。
彼も“勝ち組”になりたかった。だから一生懸命勉強して、暗闇の中を抜け出し、尊敬される医師になって、富と名誉を得たかった貧しい若者テヒョン。しかし、“勝ち組”までの階段を上がれば上がるほど、さらに鮮明さを増す“負け組”の苦痛。そして今では、どんどん薄れていく希望の光。一体どこから踏み外したのだろうか?
闇を想像してみよう。何の光も、何の音も聞こえない純粋な暗黒の監獄の中をだ。それも3年間。その中で悪夢でも見ることができたのは、むしろ幸運だったのだろうか?ヒロイン、ヨジンが瀕した状況だ。彼女が国内有数の財閥グループの相続人であったことは、むしろ呪いだった。彼女が犯した罪に比べて、その罰はあまりにも残酷すぎたからだ。
そしてダークチョコレートの味を想像してみよう。苦味があるが薫り高く、重みがあるが甘いダークチョコレートの味をだ。
男女二人の主人公が作り出すハーモニーは、まさにそのようなものではないだろうか?たとえそれが、行き詰った人生で起こった隠密で苦い取引から始まったことであったとしても、限りなく甘い愛を歌おうと思う。金の虫、俗物というレッテルも偽悪で耐えてきた、心優しい魂の主人公と絶望のふちで復讐心だけを武器に生きて帰ってきた破滅の女神のようなヒロインとの間で育まれた柔らかい新芽が、最終的には愛が私たちを救ってくれるだろうと言う命題が、今ではナイーブなものとされているアスファルトのような世界を突き出し、巨大な花園として花を咲かせる、一遍の大人のための童話のように美しいハッピーエンドを期待してみる。
http://program.sbs.co.kr/builder/programMainList.do?pgm_id=22000008289