まるで兄貴のような人だった。
と、言うより、もはや彼は、兄貴だった。
そういう意味で わずか半年でも自分のほうが生まれが遅くて、
「同級生ではない」出会い方で、
本当に良かった。
お前、俺はライバルだろ?
ギターを弾いているとき、APIAに出ているときに
よく言われた。
でも。
ライバルなんかじゃない。 対等なレベルだったことは一度もない。
年もさほど変わらない彼だったが、常にいつも僕の前を走っていた。
信じられないほどの熱量で。
有り得ない速さで。
想像を超える行動力で。→ここが一番凄い
曲を書き、ライブに採用する曲以外にも「没曲」を沢山持っていた。
言わば自己コンペみたいなものか。
ライブの構成は誰よりも「見せる」ことに比重を置いていた。
彼や僕の周りにいた先輩ミュージシャンよりも。
偶然ハコで見かけたミュージシャンに「あなたの曲、イイですね」と話しかけ、
初対面なのに打ち上げに参加してしまったりしていた。で対バン企画など行う、
恐ろしい行動力を備えた人だった。
そんな彼をして「俺の歌や演奏なんて、しょせんここまでなんだよ。
後は、どう見せるか。いかに巧くみせるか、迫力あるように聴かせるか。
見せ方だよ、魅せ方!」
と。
ギターは弾けるじゃん。
曲も書けるじゃん。
でも、つまりのところ、お前には自分をカッコよく見せる工夫?が無さ過ぎ。
と。そういう話だ。
確かにそうなんだよね。
今思えば、こんなに近くにこんなナルシスト(笑)がいたのだから、
もっともっといろんなことを教わっておけばよかった。
頭の中で彼と自分の会話をVTR再生すればするほど
何故もっと「ぐいぐい」行かなかったのかと後悔ばかり。
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