ラモナ・ブルックスはニューヨーク・ディスコ・シーンを再考するに欠かせないシンガーの一人とは言い過ぎだろうか、彼女のこのシングルはジャジーさも加味しニューヨークらしさディスコらしさを満喫できるダンス・ナンバーとなっている。ちなみにアルバム収録曲。
とまぁこのレコードを引っ張り出してきたのは昨日「Kill Your Idols」という70年代後半ニューヨークを題材にしたドキュメンタリー映画(DVD)を見たから。ディスコの時代を再認識しようかと思いつつ、なぜだかニューヨークのノー・ウェイブのドキュメンタリーを見てしまう。脈絡なさそうでも、非常階段の本を読みサダーにアブラハムクロスが遊びに来る周辺からすると違和感ないような…アンダーグラウンドで通ずるというか。もう少し言えば、70年代を考察する時にこのドキュメンタリーが指摘するところは深く、黒人音楽の呪縛を取り払おうとしたロックの苦闘と現代アートの持つ思想の幼さと潔さ、それは今も輝きを失わないという。反面、ディスコで覆われたとしてゴミ扱いの当時の黒人音楽の多くはどうだろうとも考えながら。もちろんこの数年盛んに言うところのディスコと一般認識のディスコは違うのだが。もう一つ付け加えるなら、懐古趣味としてのディスコでもないということ。
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