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昨日ホットアイスを取り上げたが、その HOTT ICE / CHAIN REACTION の他のレコードといえばこのニュージャージーからの12インチ。サウンド・オブ・ニューヨークの「ダンス・フリーク」はリミックスしたものだから、このグループとしては BLUE WAVE盤の2枚とこの12インチだけみたいだ。(しかしながら調べれば調べるほどBLUE WAVE盤のCHAIN REACTIONが怪しく思えて…ブート?ってことはないよなぁ…)またグループはサウンド・オブ・ニューヨーク絡みでピーター・ブラウン等と関係深く思われるがちだが、楽曲そのものにはあまり関係ないようだ。
この取り上げた12インチ・シングルは、BLUE WAVE盤と共通するクレジットでありこのグループの作品の中心人物ハロルド・サージェントの制作で、82年にリリースされている。このプロデューサーであるハロルド・サージェントは、ウッド・スティール&ブラス、エスコーツなどのジョージ・カー関連の作品にドラム/パーカッション/ヴォーカルで参加している。制作にも関わり、70年代ニュージャージーのミュージシャン/プロデューサーとして知る人ぞ知る存在だったようだ。それから曲のライター・クレジットにはグループ・メンバーのクレジットもあるが、他との関係は今のところ分からない。
さて肝心の内容はといえば、この時代のパトリック・アダムスやグレッグ・カーマイケルらが手掛けたニューヨーク・サウンド(バンブルビー・アンリミテッドなど)と近いパーカッションをフィーチャーしたサウンドが特徴的。いやより以上にパーカッションは全編叩きまくっているくらいか。やはりハロルド・サージェントがパーカッショニストということもあるのだろう。しかし何より、タイトに且つグルーヴするバンドはやはり素晴らしい。シャープなカッティングギター、ベースライン、高揚感溢れるホーン、BLUE WAVE盤と同様のものだ。さらにそこにヴォーカル陣が「サーチ・フォー・トゥモロウ」のように掛け合いながら高揚感あるメロディを歌い上げる。このグループのヴォーカル陣で際立つファルセット・シンガーも魅力あるパートを歌っている。曲中からブレイク、終盤のヴォーカル2人の掛け合いと、全くダレない7分以上の楽曲。BLUE WAVE盤と共々、名盤、名作と言いきって良いだろう。