日時:平成25年4月14日(日)午後4時~
会場:カフェサンスーシ(鎌倉)
EMG Mark7による、ポピュラー・歌謡曲 リクエスト特集
担当:渡邉 治雄
○EMGについて
イギリスのEMG Mark7はEMGの蓄音機の中でも、一番良い蓄音機と評価されていて、この機種だけホーンにエボナイトを使用し、他の機種の紙のホーンと違い材質が堅いことで低音域が締まった音に聞こえます。またホーンを外部に出さず箱の中に収めたことで、低音域がホーンの内部で共鳴してもホーンが揺さぶられることがなく、音の歪が少なくなっています。更にホーンの形が円形型エクスポーネンシャルのため、一つの周波数の共鳴が一カ所(一つの面)でしか共鳴しないため、どこで聞いても音の位相はずれることがありません。EMGが他の蓄音機よりも更にハイファイの音を再生することに執着したことが伺われます。
今回、使用したサウンドボックスはEMGの2スプリング、針圧は75グラムに調整、ホーンから1メートルの位置で300Hzから3000Hzまでフラットな周波数特性で、音圧はラウドの鉄針で再生することで95dBSPL出ています。
○針の材質の違いと、鉄針の太さの違いによる周波数特性の変化
今回、老舗シェルマンの二階にて、竹針・ソーン針・鉄針の周波数特性の違いを実験しました。
まず、HMV203をお借りして測定を行いました。図ー3がそのグラフです。
黒線(竹針)と青線(ソーン針)を比較してみると、250Hzでは両方とも同じレベルの90dBSPLであることが分かります。500Hzでは8dBソーン針の音が大きい、1KHz、2KHz、4KHzでは10dBソーン針の音が大きいことが読み取れます。即ち、竹針は低音域よりも高音域の方が減衰が大きいことがわかります。
次に、赤線(鉄針:ミディアム)と黒線(竹針)を比較しますと、250Hz以下の低音域は4dB位、鉄針の方が音が大きいのが読み取れます。従って、竹針は高音域の減衰が多いため、音が柔らかく感じる訳です。ソーン針はこの二つの中間の特性と言うことが分かります。
続いて、同所で鉄針による周波数特性の違いを実験しました。
お借りしたのはEMGー10bです。図ー4がそのグラフです。
赤線がラウド(太針)、黒線がソフト(細針)で、これを比較すると1000Hzから低い音は、どちらも同じ100dBSPLですが、2000Hzでは、5dB位ラウドの方が大きい、また3000Hzでは約8dB、4000Hz以上の高音域では、約10dBラウドの方が音が大きい、従ってラウドは全音域で大きくなるのではなく高音域のみが大きくなることが分かります。これはソーン針でも同じ結果でした。高音域を大きくするには、針を太くすると良いようです。しかし、騒音計で測定すると、どちらの針も同じ位のレベルになります。
何故かと言うと、500Hz~1000Hzのレベルが100dBSPLもあり、高音域3000Hz~4000Hzでは、ラウドで90dBSPL、ソフトで約80dBSPLなので、全体のエネルギーはどちらも同じ約100dBSPLと言うことになります。
♪リクエストされた曲目♪ (順不同)
1 エディット・ピアフ:ラビアンローズ
2 〃 :パダン・パダン
3 グレンミラー:ムーンライト・セレナーデ
4 ルイ・アームストロング:ラモナ
5 〃 :ココナッツ・アランド
6 ペギー・リー:ベラ・ノッテ
7 ラースロ・セントジョルジュ:サパティアード
8 アルフレッド・カンポーリ:チャールダッシュ
9 ナット・キング・コール:スマイル
10 デューク・エリントン:十二番街のラグ
11 マリア・カラス:あなたの優しい声が
12 パンク・ジョンソン:聖者が街にやって来る
13 美空ひばり:お祭りマンボ
14 石原裕次郎:錆びたナイフ
15 江利チエミ:ヴァイア・コン・ディオス
16 淡谷のり子:巴里の屋根の下
17 ペギー葉山:南国土佐を後にして
◎次回予告
第8回例会 6月9日(日)午後4時より 会場:カフェサンスーシ
パテ縦振動の魅力 第2回 担当:金子 家祥
大好評の第1回に引き続き、今回新たに入手した仏パテ社の蓄音機“サロン”により、パテ縦振動SPレコードの中から、クラシック、シャンソン、ポピュラーをセレクトしておとどけします。
会場:カフェサンスーシ(鎌倉)
EMG Mark7による、ポピュラー・歌謡曲 リクエスト特集
担当:渡邉 治雄
○EMGについて
イギリスのEMG Mark7はEMGの蓄音機の中でも、一番良い蓄音機と評価されていて、この機種だけホーンにエボナイトを使用し、他の機種の紙のホーンと違い材質が堅いことで低音域が締まった音に聞こえます。またホーンを外部に出さず箱の中に収めたことで、低音域がホーンの内部で共鳴してもホーンが揺さぶられることがなく、音の歪が少なくなっています。更にホーンの形が円形型エクスポーネンシャルのため、一つの周波数の共鳴が一カ所(一つの面)でしか共鳴しないため、どこで聞いても音の位相はずれることがありません。EMGが他の蓄音機よりも更にハイファイの音を再生することに執着したことが伺われます。
今回、使用したサウンドボックスはEMGの2スプリング、針圧は75グラムに調整、ホーンから1メートルの位置で300Hzから3000Hzまでフラットな周波数特性で、音圧はラウドの鉄針で再生することで95dBSPL出ています。
○針の材質の違いと、鉄針の太さの違いによる周波数特性の変化
今回、老舗シェルマンの二階にて、竹針・ソーン針・鉄針の周波数特性の違いを実験しました。
まず、HMV203をお借りして測定を行いました。図ー3がそのグラフです。
黒線(竹針)と青線(ソーン針)を比較してみると、250Hzでは両方とも同じレベルの90dBSPLであることが分かります。500Hzでは8dBソーン針の音が大きい、1KHz、2KHz、4KHzでは10dBソーン針の音が大きいことが読み取れます。即ち、竹針は低音域よりも高音域の方が減衰が大きいことがわかります。
次に、赤線(鉄針:ミディアム)と黒線(竹針)を比較しますと、250Hz以下の低音域は4dB位、鉄針の方が音が大きいのが読み取れます。従って、竹針は高音域の減衰が多いため、音が柔らかく感じる訳です。ソーン針はこの二つの中間の特性と言うことが分かります。
続いて、同所で鉄針による周波数特性の違いを実験しました。
お借りしたのはEMGー10bです。図ー4がそのグラフです。
赤線がラウド(太針)、黒線がソフト(細針)で、これを比較すると1000Hzから低い音は、どちらも同じ100dBSPLですが、2000Hzでは、5dB位ラウドの方が大きい、また3000Hzでは約8dB、4000Hz以上の高音域では、約10dBラウドの方が音が大きい、従ってラウドは全音域で大きくなるのではなく高音域のみが大きくなることが分かります。これはソーン針でも同じ結果でした。高音域を大きくするには、針を太くすると良いようです。しかし、騒音計で測定すると、どちらの針も同じ位のレベルになります。
何故かと言うと、500Hz~1000Hzのレベルが100dBSPLもあり、高音域3000Hz~4000Hzでは、ラウドで90dBSPL、ソフトで約80dBSPLなので、全体のエネルギーはどちらも同じ約100dBSPLと言うことになります。
♪リクエストされた曲目♪ (順不同)
1 エディット・ピアフ:ラビアンローズ
2 〃 :パダン・パダン
3 グレンミラー:ムーンライト・セレナーデ
4 ルイ・アームストロング:ラモナ
5 〃 :ココナッツ・アランド
6 ペギー・リー:ベラ・ノッテ
7 ラースロ・セントジョルジュ:サパティアード
8 アルフレッド・カンポーリ:チャールダッシュ
9 ナット・キング・コール:スマイル
10 デューク・エリントン:十二番街のラグ
11 マリア・カラス:あなたの優しい声が
12 パンク・ジョンソン:聖者が街にやって来る
13 美空ひばり:お祭りマンボ
14 石原裕次郎:錆びたナイフ
15 江利チエミ:ヴァイア・コン・ディオス
16 淡谷のり子:巴里の屋根の下
17 ペギー葉山:南国土佐を後にして
◎次回予告
第8回例会 6月9日(日)午後4時より 会場:カフェサンスーシ
パテ縦振動の魅力 第2回 担当:金子 家祥
大好評の第1回に引き続き、今回新たに入手した仏パテ社の蓄音機“サロン”により、パテ縦振動SPレコードの中から、クラシック、シャンソン、ポピュラーをセレクトしておとどけします。