成功確率は1周期当たり5~10%と決して高くありません。
ここでは、当サイトで精子提供を受ける上で、人工授精が有効な人、不向きな人の特徴とその理由を述べたいと思います。
(1)人工授精が有効な人
【前提条件】
・40歳未満
・実施予定の病院で精液凍結が可能
・婚姻関係ないし事実婚を病院に示せるか、病院が婚姻関係の証明を求めない
【有効な人の特徴】
・子宮頸管粘液が少ない
→理由:シリンジ法、タイミング法での妊娠可能性が低いため
・遠方で交通費の負担が大きい
→理由:凍結精液を使えば、1度の提供で複数回分の精液を確保できるので交通費負担を小さくできる
・ドナーとの提供スケジュール調整が難しい
→理由:凍結精液を使えばドナーの都合に合わせなくていい
(2)人工授精に不向きな人
【不向きな人の特徴】
・抗精子抗体検査が陽性
→理由 自然妊娠の可能性が低いため
・卵管閉塞や卵管癒着がある
→理由 自然妊娠の可能性が低いため
・40歳以上
→理由:卵子の老化等、自然妊娠が難しくなるため
・病院に精液凍結設備がない
→理由:凍結精液の利点がなく、シリンジ法、タイミング法と成功率に大差ないので時間と費用の無駄
・ドナー居住地に近い、提供スケジュールを合わせやすい
→理由:凍結精液の利点がなく、シリンジ法、タイミング法と成功率に大差ないので時間と費用が無駄
・独身、Lカップル
→理由:婚姻関係を示せないことで人工授精を受けられない可能性がある
病院によってはタイミング療法の次のステップとして人工授精を勧めてくるかもしれません。ただし、人工受精は自然妊娠を目指す方法であることに変わりはなく、大きく成功率が上がるものではありません。人工授精を行う数周期の間に卵子の老化が進んでいきます。貴重な時間をムダにしないためにも、体外受精の検討を早めにしてください。もちろん信条や経済的理由などで体外受精はしないという方でも対応いたします。