私は液体窒素のタンクから凍結精子の入った棒みたいなやつを出し入れしてる映像がまず浮かびます。
しかし、提供ボランティアを始めて、精子バンクといえど複数の形があり、これを精子バンクと呼んでいいのかと思うような粗悪なものもあります。
当記事では精子バンクの種類と特徴について書きたいと思います。
(1)凍結設備を持つ精子バンク
自社で凍結設備を持ち、医療機関や個人宅に凍結精子を提供するバンク
例)クリオス、カリフォルニアクライオバンク
特徴 ドナー情報が豊富、各種審査・検査済みで安全、日本人ドナーが少ない、独身やLGBTへの門戸が広い、体外受精可能
(2)日本国内のAID実施医療機関
日本産婦人科学会で認められた病院が行う第三者精子による人工授精
例)慶應大病院、はらメディカルクリニック
特徴 ドナー情報血液型のみ、各種審査・検査済みで安全、日本人ドナーのみ、新規受入可能なところが少ない、独身やLGBTは不可、体外受精不可
(3)ドナーと依頼者のマッチングを行う精子バンク
自社では凍結設備を持たず、ドナーと依頼者を仲介し、提携する海外病院にて精子提供を行うための手続き、渡航、滞在サポートを行う会社。
骨髄バンクと仕組みが近いかもしれません。
例)アクアビューティー、モンドメディカル
特徴 ドナーの情報豊富、日本人ドナー選択可能、言語や現地法律面もサポート、体外受精選択可能な場合が多い、性転換・卵子提供・代理出産も総合して受けられる場合もある、LGBTへの門戸が広い、高額
(4)出会い系サイト型
ネット上の掲示板や登録ドナーの紹介サイト
例)精子提供マッチング掲示板、ベイビープラチナパートナー
特徴 依頼者のコストが小さい、ドナーと会える、提供方法が選択可能、ドナーの審査・検査がない、依頼者がドナーと直接やりとりしなければならない
(5)自称精子バンクの個人や少人数の集団
精子バンクを名乗った個人提供者など。個人ならバンクではなくドナーと表現すべきと思う。
特徴 精子バンクなのにドナーが1人か少人数、依頼者のコストが小さい、ドナーと会える、提供方法が選択可能、ドナーの第三者による審査・検査なし、依頼者がドナーと直接やりとりしなければならない
以上ですが、その他別の形の精子バンクがあるかもしれません。
グーグル等で検索すると(5)のような自称精子バンクが上の方に出てくる可能性がありますので注意ください。
(3)のようなバンクは、ドナー募集をしている場合がありますのでドナー志望者は調べてみましょう。