新しい文明のための諸宗教統一

新しい文明のための諸宗教統一

　また他方で、シヨニストたちは諸宗教合同の愛好会を作り、文明の改革のために働こうとしていました。ところで、文明の改革、これは全く宗教活動そのものです。「なぜなら、道徳的な文明の無いところに、本当の文明というものはあり得ず、本当の宗教の無いところに本当の道徳的文明というものはあり得ない」からです。「このことは証明された真理・歴史的事実」であると、教皇様は指摘します。

　「しかし、奇妙なことに、更には恐るべきかつ悲しいことに、カトリックと自称する人々の精神の大胆不敵さと軽率さのために、彼らは、現状における社会を解消し、あらゆるところから、すべての宗教、あるいは無宗教から、信仰のあるなしを問わず、彼らが互いに分裂させる所を、すなわち、彼らの宗教的、哲学的確信を忘れるという条件のもとに、そして彼らを一つに結ぶものを、すなわち、寛大な理想論と彼らが取ることの可能な道徳的力とを共通にもつという条件の元に、至る所からやって来た働き人をもって、カトリック教会のそのうえに、『正義と愛の国』をこの地上に確立しようと夢見ているのである。」


(シヨン運動について:10)