《北朝鮮からのいわゆる脱北者への入念な取材を基に、彼らの過酷な実情を描き出す》
今日は月曜日なので早め帰宅目指してとりあえず有楽町に向かいました
銀座シネパトスで観たい映画がたまってしまったので《シナリオ作家・水木洋子と巨匠たち》特集こ作品はレイトショーに繋げて水曜日に観ることにして今日は予告編の時から気になっていたこの作品にしましたが、正直、観る前から重い気分で、でも目を背けてはいけない現実もあるわけで半ば義務感での鑑賞でしたが、観終わってみれば、そんな自分が恥ずかしくなったというか、配給も含めてこの映画にかかわった全ての方々に頭が下がる思いがしました。
映画的な展開でいうと、観るこちら側よりも先に映画が“泣いて”しまっていてるので私なんかは素直に泣けなかったりもしましたが、この映画の目的はそこではなく、とにかく実情を世に知らせなくてはということなんですよね。
北朝鮮の炭鉱町の主人公一家の暮らしぶりにひと昔もふた昔も前の時代の話と思っていたら、後半で携帯電話が出てきて、この話はそんなに遠い昔のことではないんだと知ってショックでした。
監督があの「火山高」「オオカミの誘惑」のキム・テギュン監督というのにも驚きましたが、監督は北朝鮮に関するドキュメンタリー映像で、5、6歳の幼い子供たちが、道端に落ちているウドンを拾って汚いどぶの水ですすいで食べている姿に言葉を失い、以来、その光景が消えることがなく、そのときに感じた自分の無力さ、恥ずかしさがこの作品を最後まで仕上げる原動力になったんだそうです。
パンフの後ろの方にこの作品への数名のコメントが載せられていましたが
近いのに遠いと思い、ごめんなさい。
知っていながら知らんぷり。
目をふさいで、ごめんなさい。
一緒に泣いてあげるしかなくて、
本当に本当にごめんなさい。
という、ペ・ドゥナのコメントに胸を打たれました。
孤児となってしまった息子のジュニが、父との再会を信じて国境を目指すシーンはゴビ砂漠ロケを敢行したそうですが、息をのむような星空の美しさがせめてもの救いだったかも
原題:Crossing
銀座シネパトス2 15:00~観客30人程/130席
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