続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「異動辞令は音楽隊!」(2022/ギャガ)

《「ミッドナイトスワン」の内田英治監督が阿部寛を主演に迎えたヒューマンドラマ。警察音楽隊のフラッシュモブ演奏に着想を得た内田監督が、最前線の刑事から警察音楽隊に異動させられた男の奮闘をオリジナル脚本で描き出す。音楽隊のトランペット奏者・来島春子を清野菜名、サックス奏者・北村裕司を高杉真宙、捜査一課の若手刑事・坂本祥太を磯村勇斗が演じる。》

これは面白かった!
ちょっと出来過ぎで居心地悪くなるところもあったけど、やっぱり阿部寛さんの映画にハズレなしというか、さすが内田英治監督というか、人間描写に厚みがあって、不器用で周りと歩調を合わせられない昭和なやさぐれ刑事が少しずつ変化していく様子が音楽を通して描かれていて、人間ドラマとしても警察音楽隊という、お仕事映画としても楽しめた。

清野菜名さんはどちらかと言うと苦手だったけど、頑固で全時代的な主人公に怯むこともなく、セッションの面白さを教えるシングルマザーを好演、磯村勇斗くんや高杉真宙くん、モトーラ世理奈ちゃんなど若手から渋川清彦さんや酒向芳さんなど中堅俳優さんたちが脇を固めていたのもよかった。

阿部寛さん演じる主人公の娘役の見上愛ちゃんも大収穫、認知だけど憎めない母親を演じた倍賞美津子さんも印象的。

警察音楽隊のフラッシュモブ演奏に着想を得たという内田監督自身、37歳の時に初めて音楽フェスに行って音楽に触れたことで自由な物作りをしようと思うようになったのだとかで、“娯楽が人の生き方を左右することがある、そんな映画を作りたかった”という意図が見事に伝わってきた。

欲を言えば最後、もう少し盛り上がって終わって欲しかったけど、蛇足になるよりは良いのかも?

☆あらすじ☆
部下に厳しく、犯人逮捕のためなら手段を問わない捜査一課のベテラン刑事・成瀬司。高齢者を狙ったアポ電強盗事件を捜査する中で、令状も取らず強引な捜査を繰り返した結果、広報課内の音楽隊への異動を言い渡されてしまう。不本意ながらも音楽隊を訪れる成瀬だったが、そこにいたのは覇気のない隊員ばかりで……。
※映画.comより

キャスト
阿部寛
清野菜名
磯村勇斗
高杉真宙
板橋駿谷
モトーラ世理奈
見上愛
岡部たかし
渋川清彦
酒向芳
六平直政
光石研
倍賞美津子
高橋侃
楢崎誠

監督
内田英治

119分

G

T・ジョイPRINCE品川7 15:50〜観客15人程/124席





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