「正体」(2024/松竹)

《染井為人の同名ベストセラー小説を、横浜流星の主演、「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督のメガホンで映画化したサスペンスドラマ。これまでも「ヴィレッジ」や「パレード」で藤井監督とタッグを組んできた横浜が、姿を変えて逃亡を続ける鏑木を熱演。鏑木が日本各地の潜伏先で出会う人々を吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈が演じ、山田孝之が鏑木を追う刑事の又貫に扮した。》

これは面白かった！

横浜流星くん演じる鏑木慶一の逃げ切り方とかよく考えるとツッコミたくなる場面の連続なんだけど、そんなことを考えるのは野暮だと思わせるような説得力が感じられて、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木に寄り添うような気持ちで観てしまったのはひとえに流星くんが魅力的だったからかも！

追う側の刑事を演じた山田孝之さんの静の演技も良心のせめぎ合いを感じさせて引き込まれてしまった、信じる側の吉岡里帆さんもよかった、森本慎太郎くんや山田杏奈ちゃんも大健闘！

原作は知らないけど、欲を言えば冤罪や裁判、警察上層部の闇とかもう少し踏み込んで欲しかったような気もしたけど、“観客が鏑木に感情移入し、明日からの生きる力になる映画を作るために、考え抜いた作品”というコメントに納得、原作と違うラストにしたのも映画的には大正解だと思った。

☆あらすじ☆
日本中を震撼させた凶悪な殺人事件を起こして逮捕され、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走した。鏑木を追う刑事の又貫征吾は、逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像だった。さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木。やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになり……。
※映画.comより

キャスト
横浜流星
吉岡里帆
森本慎太郎
山田杏奈
前田公輝
田島亮
遠藤雄弥
宮﨑優
森田甘路
西田尚美
山中崇
宇野祥平
駿河太郎
木野花
田中哲司
原日出子
松重豊
山田孝之

監督
藤井道人

120分

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T・ジョイPRINCE品川9 18:25〜観客50人程/190席