続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「アルピニスト」(2021米/パルコ)

《断崖絶壁に命綱なしで挑む若き天才アルピニスト、マーク・アンドレ・ルクレールに密着したドキュメンタリー。これまでクライミングを題材にしたドキュメンタリー作品を数多く手がけてきたピーター・モーティマー監督とニック・ローゼン監督が密着。雄大な自然を背景に、体力と精神力の極限に挑むマークの姿を、臨場感あふれる映像で映し出す。》

最初のうちは、天才アルピニストと呼ばれるようになったマーク・アンドレ・ルクレールの命綱なしで登山する様子を普通に普通にすごいと思いながら観ていたけど、途中から出てきた彼の母親のひと言ひと言が胸に刺さったというか、発達障害の一種であるADHDである息子と向き合う母親の、心配という名の束縛や支配でなく、理解という名の愛情に感激、天才アルピニストのドキュメンタリーとしても面白かったけど、母親が子供を見守るドキュメンタリーとしても素晴らしかった。

息子の全てを受け入れることが悲しい結果を招くことになるので、そこは切ない思いだけど、名声を求めることもなく、ただただ登ることで生きるということの大切な気づきを身につけていったと思うと、母親の選択は間違っていなかったと思うし、本当の幸せとはなんだろうということについても考えさせられた。

命綱なしでの山登りというと、2008年に作られた、NYのワールド・トレード・センターの2つのタワー間を命綱なしで綱渡りする様子を追った「マン・オン・ワイヤー」というドキュメンタリー映画を思い出したりもするけど、あちらは“見せ物”という前提があってこその大道芸人の話だったのに比べると、こちらは、むしろ注目を避けての行動というのも興味深かったりするけど、高所恐怖症ならめまいがしそうな絶壁を登るその場面だけでも観て損はないかも!

☆あらすじ☆
世界有数の岩壁や氷壁を、たったひとりで命綱もつけず登るというクライミングスタイルの「フリーソロ」を貫いてきたマーク・アンドレ・ルクレール。名声を求めない彼自身の性格から世界的な知名度はほぼ皆無だが、不可能とされていた数々の難所に挑み、新たな記録を次々と打ち立てていく。
※映画.comより

キャスト
マーク・アンドレ・ルクレール
ブレット・ハリントン
アレックス・オノルド
ラインホルト・メスナー
バリー・ブランチャード

監督
ピーター・モーティマー
ニック・ローゼン

原題  The Alpinist

93分

G

TOHOシネマズシャンテ3 16:40〜観客6割程/190席






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