「わたしは最悪。」(2021ノルウェー=仏=スウェーデン=デンマーク/ギャガ)

《「母の残像」「テルマ」などで注目されるデンマークのヨアキム・トリアー監督が手がけ、2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で女優賞を受賞、2022年・第94回アカデミー賞では国際長編映画賞と脚本賞の2部門にノミネートされた異色の恋愛ドラマ。トリアー監督の「オスロ、8月31日」などに出演してきたレナーテ・レインスベがユリヤ役を演じ、カンヌ映画祭で女優賞を受賞。》

自分で選択して、最上と思えるものにたどり着いたはずなのに、常にここでないどこか、この人ではない誰かを求めて落ち着かないヒロインにはあまり共感出来なかったけど、そんなユリアを演じたレナーテ・レインスベが魅力的で、最後まで寄り添うような気持ちで観ることができた。

選択する対象というのが主に男性だったりするので、下手するとないものねだりの浮気症な自己中女に見えてしまいそうなんだけど、新たな出会いの描き方にも説得力があって、今度こそ？と観ているこちら側も自然に期待してしまうヨアキム・トリアー監督の演出もさすが、アカデミー賞ノミネートされただけのことはあると思った、ロケ地であるオスロの街の風景も見どころ。

ラブシーンがエロいというよりかなり刺激的でR18+でもよさそうなので要注意、デートムービーに誘うと下心あると思われるかも？なんて(^^;

☆あらすじ☆

30歳という節目を迎えたユリヤ。これまでもいくつもの才能を無駄にしてきた彼女は、いまだ人生の方向性が定まらずにいた。年上の恋人アクセルはグラフィックノベル作家として成功し、最近しきりに身を固めたがっている。ある夜、招待されていないパーティに紛れ込んだユリヤは、そこで若く魅力的なアイヴィンに出会う。ほどなくしてアクセルと別れ、新しい恋愛に身をゆだねたユリヤは、そこに人生の新たな展望を見いだそうとするが……。

※映画.comより

キャスト

レナーテ・レインスベ

アンデルシュ・ダニエルセン・リー

ハーバート・ノードラム

監督

ヨアキム・トリアー

原題  The Worst Person in the World

128分

R15+

新宿シネマカリテ2 18:00〜観客20人程/78席