・リハビリは数多のエンストと共に
記憶にある限りでは2006年を最後にMT車を運転していない軍曹だが、近頃バリバリのスポーツカーを入手して公私共にノリに乗っているジモティ組より「遠征ん時にオマエも運転するんだから練習しとけや」との注文を受けて「クラッチ操作なぞ既に忘却の彼方なんだが…」とボヤキつつ、現物をお目にしてみりゃ我が半生史上で最大の馬力とトルクを更新するマシンが待ち構えていたとかゆーオチに遭遇。そして―――
発進➡エンスト
発進➡ギアチェンジ➡エンスト
坂道発進➡エンスト
…というエンストを満喫するのに十分な体験を市内各所で片っ端に展開(恐怖体験を提供しちまったバイクのオバさん、帰宅途中の作業員各位にゃ申し訳ない限り)し、この時ほど「人口/交通密度の低い地域が近場にねぇのが痛い‼‼」と思ったコトはないかもしれん件。大体、ハイパワーすぎてアクセル操作がピーキー気味(0~100km/時が速すぎて常に速度・回転数に注視する必要アリ)な上にハンドル操作も反応が良すぎて「…こりゃマジでレースやらサーキット嗜好な方のための車だろ」と納得。
一応は散々のエンストの果てに平坦面での発進はできるよーになったはイイが、とてもじゃねーが都内やらの複雑な交通状況が渦巻くエリアでブンブン乗り回すレベルに達していないため当分は遠征時に己のAT車でマッタリと参加するであろうと予想。
…せめてリハビリにゃ何処ブツけても問題ないオンボロ中古MT車を運転したいモンである。
・素晴らしき真っ当なゴジラ像とド三流人情芝居の世界
巷で話題の『ゴジラ-1.0』↑の何がマイナスたるかは恐らく観る人ソレゾレってトコだろうが、観終わった軍曹的には「…気の毒だがトラウマ抱えた逃亡特攻隊員の役をやるには神木隆之介では好青年すぎてマッチしてないんだよな…(なまじ演技力があるが故に役との乖離が大きくなるという皮肉)」という部分と、その周辺人物が織りなすベッタベタな展開がトットと早送りすべき印象になる辺りではないだろーか。
ゴジラそのものは今回もシン・ゴジラに引き続きトンデモ火力/再生力の設定となっている上、重厚感・威圧感を備えたビジュアルと演出は拍手&脱帽モンで、誰が観てもドストレートに強者感たっぷりのThe ゴジラに仕上がっている素晴らしさ。
―――つまりこの評価は往年の実写版ヤマトと同じ、人物がクソで映像が黄金という路線と被る一品。
勿論、初めて怪獣映画を観る子供達には官僚制やら自衛隊の行動縛りやらの”大人の事情”が描かれていないのでスンナリ分かりやすく楽しめるクオリティの一方、既にある程度こういった怪獣・ディザスター・パニック・SF系作品を観てきた人間にとっては新鮮味のないキャラとヤリトリに果たして楽しさを感じられるかは、ソイツの中の童心…次第?
まぁ、とりあえずゴジラ映画としては何裏切るコトなくゴジラ映画なので「最近、ゴジラ成分が足りていない」と感じるならば劇場に足を運んで損はないのでは、と一考。
・では逆の路線とは?
ちなみに人物が黄金で映像がクソ(誉め言葉)という一品を求めて心のバランスを取る場合、軍曹のよーな何かが捻じれた人間はこういった作品↓でクスリと微笑むのが常。
※注
血生グロ系がダメな御仁は観賞をオススメ致しません。ましてハイジの名に騙されて子供と一緒に観賞しよーものならどんな精神的影響が及ぶか計り知れません…が、一緒に楽しめる子供なら将来的にゾンビ/鮫系サバイバルな世の中となっても逞しく生き抜いていける資質を有していると予想されます。
「内臓も焼死体もバラバラ死体も出ないヌルイ怪獣映画じゃイヤ!」という諸君はアルプスの美しい背景をバックに血飛沫が奏でるハイジの活躍を楽しんでみては?