この舞台幕は旧杉田劇場で使われていたもので、昭和23年に旧杉田劇場を応援する人々によってつくられた。絵を描いたのは浜中学校で美術を教えていた間辺典夫さん。その下には個人名や商店、会社名、団体名が並んでいる。おそらく舞台幕を新調するにあたって資金を提供した人たちなのだろう。
もっと近づいてみよう。
杉田町 天ぷらの店 伊藤政治と書かれている。この店はどこにあったのか、そしてこの人は誰なのか、調べていったら簡単に判明した。昭和30年代の磯子区明細地図と、「杉田十日会商店街」の50周年誌に答えが出ていたのだ。
現在の店名は「政寿司」。その創業者が伊藤政治さんだったのである。
先日、昼飯を食べるためこちらへ行ってきた。三代目という現店主のお話では、祖父である政治さんが昭和14年に開店させたという。
お寿司 おいしい~
これを食べながら、いろいろ昔話を聞かせていただいた。
旧杉田劇場を経営していた高田菊弥さんと伊藤政治さんは親しくしていて、高田さんはよくお店に来ていたという。おそらく、そんな関係だったので、舞台幕新調の際に協力したのであろう。
杉田八幡宮の玉垣にお名前が彫られている。
顔写真は「杉田十日会商店街50年史」に掲載されていたもの。お二人は商店街の役員としても一緒に活動していたようだ。
亡くなった年と年齢から逆算すると、高田菊弥さんは1897年頃の生まれかな。伊藤政治さんは1910年頃か。13歳ほどの年齢差がある。旧杉田劇場がオープンした1946年には、高田さんが36歳くらいで、伊藤さんは49歳くらいだったはず。
by うめちゃん
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