杉田劇場から

2005年2月5日にオープンした磯子区民文化センター杉田劇場のスタッフが綴るブログ。公演案内の他に美味しい情報も♪

聖天橋センターの「味一」で稲荷ずし

2018-07-15 | 商店街・お店

 昭和34年から始まった根岸湾の埋立によって、海岸はしだいに遠ざかり、今では工場群の先に行ってしまった。
 その埋立に続くように、川も暗渠化されていく。ここ聖天橋センターはかつての聖天川の上に建っているのだ。

 これは昭和38年の明細地図。黄色く塗った店舗群が現在の聖天橋センターなのかな。この中に今でもあるのは洋傘の「佐々木」だ。「静樹堂」は最近まで営業していたが、現在はシャッターが閉まったままである。
 その「静樹堂」の右側に釣り具の「むつや」というのが見える。この店自体はもうないけれども、親戚筋が「むつやフーズ」というおにぎり処を斜め前でやっている。そこでも稲荷ずしを売っているのだが、それについては後日の記事に書こうと思う。

←クリックすると大きな地図が見られます

 これは昭和40年の明細地図である。ここに今日ご紹介する「味一」が登場している。
 ということは昭和39年に営業を始めたものと思われる。稲荷ずしを買いに行ったときにお店の歴史を聞いてみた。
 現在の店主のお母様が昭和39年に始めたという。今年で54年、半世紀以上の歴史があるわけだ。

 稲荷ずし(1個70円)とカンピョウ巻き(1個40円)。
 「味一」の稲荷ずしはオーソドックスな味付け。酢飯はほどよい酸味と甘さで、クセがないタイプ。油揚げも私好みの甘さで、懐かしいあまじょっぱさが感じられる。
 昔懐かしいと言えば、この店にある電話機。

 ダイヤル式の黒電話! これがまだ現役だというからすごい。最近の若い子はこんな電話機を知らないはず。どうやってかけるのかと聞かれて、「数字の穴に指を入れて回すのだよ」と教えると、穴に入れた指を穴の中で回す子が多い、なんていう話もよく聴く。
 電話機の下にある貯金箱のような木箱も懐かしいじゃないですか。十円玉を入れる箱だ。昔は電話を借りたらここに十円を入れていた。

 昭和のお店「味一」。昔からのファンが多いようで、早々と売り切れてしまう日も多い。先日は最後の3個を買ったのだが、よくみると予約してお取り置きをしているお客さんも多数いるという。
 小さな店だが、侮れないぞ。

 

【2018年7月15日の記事】



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