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One Step ~ 橋本新企画公式ブログ

78)赤羽の片隅から~無料弁当雑記

6/23(水)

無料弁当50個、お菓子、マスクなどを21:30から出して23:30頃には完パケ。常連を中心に、順調に無くなる。昼に、懐かしい来訪者あり。5人目の路上脱出者であり、都外から歩いて来た女性。(当ブログ6162参照)今は保護施設にいる。いくつかの施設を経て、大変だったようだが、今いる施設は快適だと言う。



来訪の目的は当店から借りた金を返す為であった。施設を出てアパートを探す時期であり「色々と必要だろうからまだ返さなくていい」と伝えた。いくつか不動産に行ったが、高齢+生活保護+身寄りが無いと言うと、条件的に難しいと断られるらしい。区議を通じて紹介された、近所の不動産屋に同行した。

その不動産屋は生活保護や、困窮者支援に理解があり、色々な相談にのってくれる。赤羽にはまだ単身者用の低額な家賃の物件があり、風呂こそ無いが、近くに銭湯のあるアパートを案内された。ムテイを脱走したり、酒を呑んだりして上手くいかない男性陣とは違い、トントン拍子に進んでいきそうで嬉しい。

正式な契約は後日になる。「この店に来られて本当によかった」と述べる。「赤羽に行けば小柄な男性(←謎)がいて、優しくしてくれるよ」というホームレスの言葉を頼りに、彼女は当店にたどり着いた。川に住む親切なホームレスさん、ありがとう。時々過去の辛い出来事を思い返して泣いたりするけど、彼女は元気に再出発していますよ。



夜は、ここのところ来ている方から相談を受ける。相談から、次第に身の上話になり、一時間以上の立ち話になる。持病が悪化して失職し、生活保護を受けながら求職しているのだが、ハローワークで嘲笑され、自分の提示した条件がおかしくないか聞いてほしいとのこと。

私に話しても職の斡旋はできないし、答えは出ない。ひたすら傾聴し「どんな仕事ならできるかなぁ」と一緒に考えるだけ。この方も毒親育ちで、絶縁している為に、親の支援は受けられない。相談相手がいないのだろう。話すことで気が楽になったと感謝された。聞けば、隣の区にお住まいで、電車と徒歩で長距離を移動して来ているとのこと。

隣の区にはフードバンクはあるが、学生向けや不定期開催が大半だという。「ここみたいに、毎日無料で弁当を出すような店は、近所には無いです」と言われる。うん、たぶん全国探してもあんまり無いと思う。先日より弁当を取った後も、しばらくいたので、何か話したいことがあるのかと気になっていた。話せてよかった。

彼は運動不足解消の為にわざわざ遠回りをして、当店に来る日もあるらしい。持病から立ち仕事は厳しいと言っていたが90分程も立ち話できたし、長距離を徒歩で移動するガッツがあれば、前に進めるはず。ひたすら聞いて、ひたすら励ます夜。

「また来て下さい」と別れた頃には、スタッフはほとんど帰っていた。
自由参加、自由解散なのである。お疲れ様でした。
(6/24のTweetより 一部修正)
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