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ボート転覆事故について

こんばんは。
ダイビングのサンマリンショップ姫路・しんです。

昨日、北海道で残念な水難事故がありました。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたいと思います。

<ボート転覆>暗闇と波、救助難航 悪天候下「どうして」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091212-00000027-mai-soci

直接の要因は、海に携わるものなら、危険性が高い波として良く知られている
「三角波」による転覆とされています。
2方向からの波が重なり合い、複雑な状態になる三角波は、
操船が非常に困難になります。

台風中継でよくあるような、ゴォーッと音を立てる大波
なら、誰しもが危険だから中止しよう、となるのですが
この三角波は見た目は地味な場合も多く、また風向き等の変化により、
急に発生することが特徴で、他の波に比べて予想も難しいのです。

そして、今回もそうであったように、一般的に安全とされる
防波堤内や港内、沿岸付近に発生しやすい波が三角波なのです。

ただ、それを全く知らなかったとは思い難く、
今回注目したいのは、7名のグループであったことです。

「どうしてこんな荒れた海に?」
という疑問があるかと思いますが、屈強な自衛官とはいえ、
強風と波に、多くの人が危険性を認知し、不安感があったはずです。
それを覆したのは、多めのグループであったことが、少なからず影響したのでは
ないかと思うのです。

今回の事故の内情は分からないので全く別の話として、
一般的に、無謀な判断と言われるレジャー事故例では、過去の成功例を判断基準にして
いることが多くあります。

「以前、同じ場所で、同じくらいの状況で大丈夫だったから、
今回も大丈夫。」
という心理です。

これが最もリスク回避の妨げになります。

そして、グループ内でのリーダー的立場である人の意思が、
結果的にグループ全体の意思決定になりますので、多数決の原理は全く機能
しないどころか、「GO」の意見に依存し、同調したくなるのが心理です。

分かりやすく言えば、
「あの人が言ってるから大丈夫なんだろう。せっかくここまで来たのだから、
楽しみたい。(逃げたくない)。」
ということです。

そして、「GO」の意思を決断するリーダーも、決して利己的な考えばかりではなく、
意外に、このような心理が多くを占めます。

「せっかく連れて来たのだから、がっかりさせたくない、
楽しませてやりたい。(逃げたくない)。」

こうなれば、全体の意思が合致しますので、もう中止するのは難しくなるでしょう。

例外なく、誰しもが事故なんかに遭いたくないと考えています。

しかし、最終的に差が出るのは、普段からの安全意識レベルを上げる
しかない無いと思うのです。

それには実際の事故例を教訓とするしかありません。

私達ダイビングスタッフも、この海難事故に学ぶことは多いと思います。

・・・・・・
ダイビングのサンマリンショップ姫路(兵庫)

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