既にダイバーである方々にとっては実感されているかもしれません
が、温暖化関連の記事。
読売新聞 ズームアップ・ウィークリー
「熱帯日本」異変の海
本州とその周辺海域で進む「海の温暖化」をとらえた。
和歌山県串本町の潮岬付近の海底でゆったりと回遊する約200匹
の魚群。亜熱帯から熱帯のサンゴ礁域に生息するアカヒメジだ。串
本海中公園センターの小寺昌彦主任研究員は「5年前には10匹程
度を確認したが死滅回遊魚と位置づけていた。しかし年々越冬する
ものが増えている。こんな大群は初めて」と話す。
静岡県伊東市沖では、やはり熱帯性のクマノミがイソギンチャクか
ら顔を出す。「4年も住み着いている個体もいる。死滅回遊魚とは
呼べませんね」と地元ダイビングショップの桑原龍哉さん。
九州北部玄界灘。今夏、沖縄近海で多数報告されたサンゴの白化現
象が、1000キロほど北の対馬や壱岐でも初確認された。恒常的
な高海水温は、千葉県館山市沖の東京湾で温暖性のテーブルサンゴ
も成長させている。
「11月半ばに入っても日本近海の海水温は過去30年の平均値よ
り高いまま。8月には台湾や沖縄周辺で計測可能最高水温の32度
にも迫った」と気象庁海洋気象情報室。独立行政法人海洋研究開発
機構の地球環境フロンティア研究センター・石井正好主任研究員は
「地球を冷やすラジエーターの役割をする海の水温は、緩やかに上
昇し続けている。今年は、ラニーニャの発生や記録的な猛暑も加わ
り、日本周辺の高い海水温をつくり出したのでは」と推測する。
今月公表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の
第4次評価報告書の統合版の中では、地球全体での700メートル
の深海部までの平均水温が、約50年で0・1度上がったと報告さ
れた。
ますます深刻化する地球の温暖化。異変を伝える使者のように、ア
カヒメジは黄色く鮮やかな尾びれを輝かせ眼前から散っていった。
カメラとペン 本社写真部潜水取材班
↓下記リンク先でその他取材した記事と写真が見られます
http://www.yomiuri.co.jp/zoomup/zo_071128_01.htm?from=os1
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