偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

●松坂、デーモン、桑田。泣き笑い~背番号18番物語

2006年12月20日 20時09分14秒 | ◎海外スポーツ&ニュース見出しdeポン
正調:ちっちきちー


Let's just call him Ice-K
 なんて記事があったからなんか悪口でも書いてあるのかと思ったら、例のNHLボストン・ブルーインズの試合での始球式(始パック式?)の記事だった。
 そのセレモニーに立ち会った敵チームのニュージャージー・デビルズ側のジェイ・パンドルフォ(ダ・ヴィンチ・コードに出てきそうな名前だ(笑))選手も実はマサチューセッツ出身でレッドソックスのファンだという。アメリカって国はセレモニーの演出には細かいところまで手を抜かないねぇ。

 さて、ここで気になったのが松坂の着ていた特製ブルーインズ・ジャージー。まず思ったのはレッドソックスの強気の商魂。このホッケー・ジャージーは売り物ではないけど、漢字Tシャツや18番のレッドソックス・ジャージーとか同様、契約成立を見越して見切り製造していたようだ。
 これで松坂との契約が流れて裏から幻のグッズが出回ったら面白かったのに。(以前、日本でも某アメリカンスポーツの優勝してないチーム方の優勝グッズが出回ってしまったなんてことがあった(笑))

で、もうひとつ気になったのは松坂はそのネーム入りのブルーインズのジャージーにもしっかりと18番をつけていたけど、それって実際の選手つカブってないの?ってこと。

↓そうしたらこういう記事が
Numbers game

 やっぱり18番はいた。彼の名はマーク・モワーズ。

 マーク・モアーズは98-99年シーズンに当時新設球団だったナッシュビル・プレデターズでプロキャリアを始め、途中AHLやIHLなどのいわゆるマイナーリーグとをNHL行き来しブルーインズには今シーズンからの加入。控えめな性格も手伝ってか、ファンにとって顔の認知度はお世辞にも高いとは言い難いとのこと。
 そんなところに日本から“新人”がやってきて、自分の背番号を横取りされてしまうとは…(苦笑)

(プロスポーツでは伝統的に大物選手が移籍したときは前につけていた背番号を持ち越したがるものだ。その伝統にのっとってマーク・モワーズも松坂に背番号を譲ったのか?
 「そんな風には思ってないよ」とモワー。「むしろイケてると思ったほどだよ。ボクはてっきり彼がレッドソックスのジャージを着てくると思ったんだ。でも彼はレッドソックスのジャージーのかわりにブルーインズのジャージーを着ることでボクらへのリスペクトを表してくれたんだよ」)


 モワーズっていい人だ…。とりあえず松坂効果?でチームも勝ったからいいか。

 NHLといえば福藤豊がキングスに昇格というニュースも。今週末のダラスとのゲームからベンチ入りするらしい。キングスでなくブルーインズだったりしたら異例の始球式立ち会い役できたかもしれなかったね。
 初氷(はつごおり)で初ゴーリーだ…謎..

 レッドソックスの18番といえば思い出されるのが今シーズンは松井秀喜とチームメイトだったジョニー・デーモン。デーモンと松坂にはちょっとした因縁エピソードか。
 まぁマスコミの下衆の勘ぐり、もしくは煽りたいだけかもしれないけど

こんな記事や
Damon Has Few Regrets as Red Sox Spend Big Again

こんな記事
No hard feelings over Matsuzaka

 内容は昨シーズンオフにデーモンに対して渋った金額と今年、松坂との契約でレッドソックスが出す額がほぼ同じくらいなので、さぞやデーモンは悔しいだろうというマスコミのおせっかい(笑)
 結果としてデーモンは

「そんなの過ぎたことだし、今はヤンキースといい条件で契約してもらってる。みんな過去のことをあれこれ言うけど今はとってもいい状況だと思ってるよ」

と終始、優等生な受け答えで通しているんだからほおっておけばいいだろうとも思えるけど、ライバルのヤンキースを追い越す勢いで金満ぶりを発揮しているレッドソックス帝国のクレイジーぶりはマスコミの目から見ても違和感を感じているのだろう。

 さて、18番といえば、18にこだわって18時18分に桑田真澄がパイレーツと契約にこぎつけたことを発表した。マイナー契約ということもあって日本の報道直後にはまだ現地の速報記事は発見できなかったけど

契約直前の記事と思われるこんな記事

Hot Stove: Pirates turning to Japanese

記事の要約↓
(桑田はレッドソックスも獲得に乗り出しているらしいので、獲得はできないかもしれないし、例え獲得できたとしても桑田はもう旬を過ぎた投手ではあるが、今回のアクション起こしたこと自体が、極東へのネットワークづくりという意味において現在この方面で大幅に遅れをとっているパイレーツにとって価値のある行動なのだ。
 いままで極東から何人かの選手がきて活躍したけどパイレーツには一人も来ていなかった。野茂英雄の衝撃的なデビュー以来、増え続けている日本人は昨年10人にも上り、さらに注目すべきは過去5年のワールド・シリーズには毎年必ず日本人が出場しているということは見逃せない。
 ポスティングシステムが日本人選手の獲得費用を高騰させてしまってはいるが、金満でなくてもタンパが獲得した岩村明憲のような選手はまだ見つけられる)


 気になったのは、こういう“岩村の3年で7700万ドルはリーズナブル”っていうような向こうの人の見解を見て日本人の感覚がいかれちまったらヤバてな…と。
 日本で2億くらい貰ってたからそこから延長線を引いてみると妥当だという考えちゃうかもしれないけど、そもそも日本での2億が妥当だったのか?っていう…。
 前田智徳が今年やっと2億なんやで?

 金額だけ一人歩きすると本質的なものを見落としてしまうが、松坂に投じた120億円でさえ、アメリカの球団経営の現状を考えればペイできる額かもしれないのだ。
 アホな日本人どもがボスントン詣でで大金を落としてくれるしね。これは松坂と対決するマリナーズやヤンキースにとっても美味しい。
 はっきりいってヤンキースのほうは松井で日本人対策は完成しているので、松坂に関してはこのプラスフルファな商品価値は薄かったんだろうな。
 ともかく向こうも選手の年俸高騰が問題になってるなんていっても、とりあえずは黒字。まだまだ勝算があるのだ。

 日本の球団なんてどこもペイできてねーぢゃん…っていう。

 あと、
They have had the occasional player from the Far East deep in the minor-league system

っていうセンテンスがひっかかった。
occasionalってのとfrom the Far East deep in the minor-league system

でも、occasionalは“一時しのぎの使い捨て”ってとるアレだけど、“穴埋め”…つまり日本人も“助っ人”扱いになったと思えばいいのか。
“助っ人”といえばこないだ野村克也氏が清宮克幸氏や角田信朗氏との対談の席で「助っ人」って言葉を早く死語にして欲しいと言ってたな。日本が低いと認めてるようなものだと。
 それでもfrom the Far East deep in the minor-league systemってのはひっかかるなぁ…。おいらの英語力不足で翻訳不能だということにしておこう。
 英語力といえばネットで桑田ネタを探していたら、「彼は流暢な英語を話、契約交渉も自分でこなした」なんてのを見つけた。
 早く彼が英語でヒーローインタビューを受ける姿を見てみたいものだ。

 今回、パイレーツ以外にもレッドソックスとドジャースもオファーしてたらしい。会見では尊敬する選手が在籍していたからとか理由を言ってたけど、ほんとうのところは他に日本人がいないところに行きたかったんぢゃねーのかな。

 翌日、ピッツバーグのメディアのオンライン版に「インターナショナルでなかったパイレーツがこんど日本人とキューバ人をとった」…というような内容の控えめな記事がのっていた

 ともあれガンバレ桑田真澄!!!

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