番組冒頭に、いきなりのんさんのインタビュー映像が流れ、ナレーターの一言めが「女優ののんさんが主演した・・・」から始まったからです。
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これは、12月21日に放送された、『あさイチ』の冒頭を彷彿とさせます。
MCからの紹介もなく自己紹介すらせずに、のんさんが当たり前のようにそこにいる風景。
これが、NHKの毅然としたスタンスなんだ、と思うと、もうそれだけでウルウルしてしまいます。
番組は、映画が邦画ベストテンの1位に選ばれたことをすかさず伝えます。
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のんさんへのインタビュー映像もふんだんに流れます。
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映画を観た若者たちの感想がいくつも紹介されると、あの感動がまた蘇ってきます。
番組終盤には、
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のんさんのこのあまりにも有名なセリフが流されると、もう涙が止まりません。
番組は、こう締めくくられています。
これは終わらない映画だ。70年、80年と穏やかに語り継いでいかれたらいい。ずっと残さなければいけない作品だ。
『この世界の片隅に』のプロモーションと見まごうほどの番組構成。
NHKとしては、多くの日本人に感動を与える映画を、一つの社会現象として報道したに過ぎないかもしれませんが、絶大な宣伝効果をもたらしたことは間違いありません。
NHKさん、やってくれました。