『スイーツ文庫 オトメのうずうずっ(((*μ_μ))』(世良ふゆみさん著 315円税込み)
■作品紹介
9歳年上のお姉ちゃんは、小学校高学年の頃から家に男友だちを呼んで、エッチなことばかりしていた。それをこっそり見ていたせいか、主人公・夏美は18歳を迎え、自称「ただいま発情中」。地味な自分を改造し、ひと目惚れしたイケメンギタリスト・悠二をゲットしたはいいけれど、悠二のさわやか過ぎる性格と淡白なエッチに満足できず、モンモンとする毎日。たまりかねて夏美は、とある秘策を思いつく……。H好きな子にも、ちょこっと興味があるという人にもオススメ☆うずうずっエロLOVEストーリー!
■チョット読む
18になったとき、突然、発情期を迎えた。それは発情期としかいいようのない、からだのなかから湧き出てくるような、とてつもない衝動だった。女にも発情期があるだなんて知らなかった。
したい。したい。したい。
寝ても覚めても、そんなことばかり考えるようになった。なんといったらいいのか、体の芯《しん》がほてってるようで、いつも脚のあいだがむずむずする。男の子が大きくなってしまって、歩きにくいのと同じような感覚なのだろうか。
幼稚園生の頃、テーブルの角に脚のあいだをこすると気持ちいいことを発見してからこっそり続けていたひとりエッチを、1日に2回ぐらいしないともたなくなった。街角で急にむずむずしてきて、トイレに飛び込んで自分をなぐさめることもある。
それでもいまひとつ勇気がなくて、街でナンパされてもついていくことはできなかったし、テレクラに電話する気にもなれなかった。援交なんてもってのほかだ(というより、おじさんは嫌いだった)。パソコンでエッチなサイトをときどき見たりもしているけれど、あいにく家族共有なのであまり頻繁にはできない。閲覧したホームページが履歴として残ると知った日からは、よけいに怖くてできなくなった。
もう毎日がむらむらむずむずの繰り返し。
悠二に出会ったのはちょうどその頃のことだった。
バンドのボーカルをやっている友だちに無理やりチケットを買わされて、しかたなしに出かけていったライブで、ギターを弾いている悠二の顔をひと目見たそのとき、古賀くんかと思い、心臓が破裂しそうになった。古賀くんとは、小学校の入学式でひと目ぼれをして、つい最近まで忘れられなかった、夏美にとっての初恋の男の子だ。
入学式。古賀浩樹と小島夏美で、出席番号が7番だったふたりは、手をつないで体育館に入場した。そのときから、夏美はドキドキしてしかたがなかった。くるっとした大きな二重まぶたの瞳に、さらさらヘア。そして、男の子なのにとても色白できれいな肌をしていた。テレビドラマに出てくる子役の子みたいだった。夏美以外の女の子たちや、担任の女の先生も、ほかの男子生徒たちに向ける目と古賀くんに向ける目は確実に違っていたと夏美は思う。手をつなぐことになった夏美も、とてもほこらしかった。でも、つないだ手と手を見ると、夏美のほうが色黒で毛深くて、すごく恥ずかしかったのを覚えている。そしていざ、体育館に入場すると、お母さんたちのあいだからひそひそと古賀くんのことを噂《うわさ》する声が聞こえてきた。
「わあ、あの男の子かわいい」
「ほんと、美少年ね」
もちろん、隣にいる夏美になんて、誰も注目していなかった。でも、夏美だってどちらかといえば、可愛いほうだと思う。たしかに、古賀くんみたいなくっきり刻まれた二重まぶたじゃない。唇だってあんなにきれいなピンク色じゃない。髪の毛だって、やたらとかたくて多い。毛深くて、実はまゆげがつながりそうだ。このことは9歳違いの姉、千秋が指摘してくれて、いつも抜いてくれている。夏美は眉《まゆ》と眉のあいだの毛がピンセットで抜かれるたびに、くしゃん、とくしゃみをしてしまうのだけれど、途中でやめることは千秋が許してくれなかった。千秋は夏美の鼻の下のひげが濃いことも指摘して、自分がわきの下をそるシェーバーでそってくれた(そのせいでよけい濃くなった気もするが)。
だけど、夏美は常にクラスで5番目ぐらいには可愛かった、と思う。5番目というのが微妙な位置なのだけれど、とにかく、そう悪くはないと自分では思っていた。1番や2番の女の子にはかなわないけれど、クラスでひとりやふたりは、夏美のことを好きだと言ってくれる男の子がいる。ただし、その男の子というのは、クラスでも目立たない、どうしようもない鼻つまみ者だったりもするから悲しいところなのだけれど。
女の子というのは幼稚園生にして、すでにそういった美のヒエラルキーみたいなものが確立されている。ぼんやりしていてわからないやつもいるみたいだけれど、そういう美の競争を放棄した子たちは、自然と淘汰《とうた》されていくのだった。
(※続きは製品版でお楽しみください)
■スイーツ文庫購入方法 ケータイで『電子書店パピレス』へ
スイーツ文庫は各ケータイ公式サイト『電子書店パピレス』『電子書店パピレスDX』でご購入いただけます。
【docomo】
iメニュー → メニューリスト → コミック・電子書籍 → 電子書店パピレス
【au】
EZトップメニュー → カテゴリで探す → 電子書籍 → 総合 → 電子書店パピレスDX
【SoftBank】
メニューリスト → 書籍・コミック・写真集 → 電子書籍 → 電子書店パピレス
■スイーツ文庫って何? 詳しくはWEBサイトへ
http://www.e-sens.jp/sweets/
作品紹介、著者紹介などのページもあります。
編集部へのお問い合わせ、作品投稿などもWEBサイトからどうぞ。
編集さぎょう担当
■作品紹介
9歳年上のお姉ちゃんは、小学校高学年の頃から家に男友だちを呼んで、エッチなことばかりしていた。それをこっそり見ていたせいか、主人公・夏美は18歳を迎え、自称「ただいま発情中」。地味な自分を改造し、ひと目惚れしたイケメンギタリスト・悠二をゲットしたはいいけれど、悠二のさわやか過ぎる性格と淡白なエッチに満足できず、モンモンとする毎日。たまりかねて夏美は、とある秘策を思いつく……。H好きな子にも、ちょこっと興味があるという人にもオススメ☆うずうずっエロLOVEストーリー!
■チョット読む
18になったとき、突然、発情期を迎えた。それは発情期としかいいようのない、からだのなかから湧き出てくるような、とてつもない衝動だった。女にも発情期があるだなんて知らなかった。
したい。したい。したい。
寝ても覚めても、そんなことばかり考えるようになった。なんといったらいいのか、体の芯《しん》がほてってるようで、いつも脚のあいだがむずむずする。男の子が大きくなってしまって、歩きにくいのと同じような感覚なのだろうか。
幼稚園生の頃、テーブルの角に脚のあいだをこすると気持ちいいことを発見してからこっそり続けていたひとりエッチを、1日に2回ぐらいしないともたなくなった。街角で急にむずむずしてきて、トイレに飛び込んで自分をなぐさめることもある。
それでもいまひとつ勇気がなくて、街でナンパされてもついていくことはできなかったし、テレクラに電話する気にもなれなかった。援交なんてもってのほかだ(というより、おじさんは嫌いだった)。パソコンでエッチなサイトをときどき見たりもしているけれど、あいにく家族共有なのであまり頻繁にはできない。閲覧したホームページが履歴として残ると知った日からは、よけいに怖くてできなくなった。
もう毎日がむらむらむずむずの繰り返し。
悠二に出会ったのはちょうどその頃のことだった。
バンドのボーカルをやっている友だちに無理やりチケットを買わされて、しかたなしに出かけていったライブで、ギターを弾いている悠二の顔をひと目見たそのとき、古賀くんかと思い、心臓が破裂しそうになった。古賀くんとは、小学校の入学式でひと目ぼれをして、つい最近まで忘れられなかった、夏美にとっての初恋の男の子だ。
入学式。古賀浩樹と小島夏美で、出席番号が7番だったふたりは、手をつないで体育館に入場した。そのときから、夏美はドキドキしてしかたがなかった。くるっとした大きな二重まぶたの瞳に、さらさらヘア。そして、男の子なのにとても色白できれいな肌をしていた。テレビドラマに出てくる子役の子みたいだった。夏美以外の女の子たちや、担任の女の先生も、ほかの男子生徒たちに向ける目と古賀くんに向ける目は確実に違っていたと夏美は思う。手をつなぐことになった夏美も、とてもほこらしかった。でも、つないだ手と手を見ると、夏美のほうが色黒で毛深くて、すごく恥ずかしかったのを覚えている。そしていざ、体育館に入場すると、お母さんたちのあいだからひそひそと古賀くんのことを噂《うわさ》する声が聞こえてきた。
「わあ、あの男の子かわいい」
「ほんと、美少年ね」
もちろん、隣にいる夏美になんて、誰も注目していなかった。でも、夏美だってどちらかといえば、可愛いほうだと思う。たしかに、古賀くんみたいなくっきり刻まれた二重まぶたじゃない。唇だってあんなにきれいなピンク色じゃない。髪の毛だって、やたらとかたくて多い。毛深くて、実はまゆげがつながりそうだ。このことは9歳違いの姉、千秋が指摘してくれて、いつも抜いてくれている。夏美は眉《まゆ》と眉のあいだの毛がピンセットで抜かれるたびに、くしゃん、とくしゃみをしてしまうのだけれど、途中でやめることは千秋が許してくれなかった。千秋は夏美の鼻の下のひげが濃いことも指摘して、自分がわきの下をそるシェーバーでそってくれた(そのせいでよけい濃くなった気もするが)。
だけど、夏美は常にクラスで5番目ぐらいには可愛かった、と思う。5番目というのが微妙な位置なのだけれど、とにかく、そう悪くはないと自分では思っていた。1番や2番の女の子にはかなわないけれど、クラスでひとりやふたりは、夏美のことを好きだと言ってくれる男の子がいる。ただし、その男の子というのは、クラスでも目立たない、どうしようもない鼻つまみ者だったりもするから悲しいところなのだけれど。
女の子というのは幼稚園生にして、すでにそういった美のヒエラルキーみたいなものが確立されている。ぼんやりしていてわからないやつもいるみたいだけれど、そういう美の競争を放棄した子たちは、自然と淘汰《とうた》されていくのだった。
(※続きは製品版でお楽しみください)
■スイーツ文庫購入方法 ケータイで『電子書店パピレス』へ
スイーツ文庫は各ケータイ公式サイト『電子書店パピレス』『電子書店パピレスDX』でご購入いただけます。
【docomo】
iメニュー → メニューリスト → コミック・電子書籍 → 電子書店パピレス
【au】
EZトップメニュー → カテゴリで探す → 電子書籍 → 総合 → 電子書店パピレスDX
【SoftBank】
メニューリスト → 書籍・コミック・写真集 → 電子書籍 → 電子書店パピレス
■スイーツ文庫って何? 詳しくはWEBサイトへ
http://www.e-sens.jp/sweets/
作品紹介、著者紹介などのページもあります。
編集部へのお問い合わせ、作品投稿などもWEBサイトからどうぞ。
編集さぎょう担当