ところてんの日(6月10日記念日)
日本一の天草の生産地である静岡県の伊豆で、「ところてん」の製造・販売をしている事業者で結成され、伊豆ところてんのPR活動などを行う「伊豆ところてん倶楽部」が制定。
日付はところてんの原料である天草の漁の解禁後で初物が味わえる時期であり、「ところ(6)てん(10)」と読む語呂合わせから。ところてんの美味しさ、食文化としての伝統を広めていくことが目的。記念日は2018年(平成30年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。伊豆ところてん倶楽部の公式イメージキャラクターは「ところ てん衛門」である。
ところてんについて
ところてん(心太)は、天草などの紅藻類を茹でて煮溶かし、発生した寒天質を冷まして固めた食品である。それを「天突き」と呼ばれる専用の器具を用いて、押し出しながら細い糸状・麺状に切ったものが一般的である。
全体の98~99%が水分で、残りの成分のほとんどは多糖類のアガロースである。ゲル状の物体であるが、ゼリーなどとは異なり表面はやや堅く感じられ、独特の食感がある。腸内で消化されないため栄養価はほとんどないが、食物繊維として整腸効果がある。
三杯酢または二杯酢をかけたものに和辛子やゴマを添えて食べる。また、醤油系のタレで食べたり、黒蜜をかけて食べる地方もある。ところてんを戸外で凍結乾燥させたものが寒天である。
伊豆ところてんについて
伊豆の住民にとって、ところてんは子どもの頃からの欠かせないおやつで、駄菓子屋でもいつもズルズル食べていたソウルフードである。家庭ではおばあちゃんが天草から作り、突きたてのところてんを食べるのが伊豆の昔からの光景であった。
伊豆半島は天草の日本一の産地であり、江戸時代から伊豆の天草は品質が高いことで知られ、全国の寒天問屋でも高級品として扱われてきた。伊豆の海岸では、春から夏にかけて、天草干しの光展があちこちで見られ、磯の香りがただよう風物詩となっている。
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