横浜物語

横浜の一角から色々な情報を発信します。

読書三昧

2008-05-24 14:39:00 | 好きなもの
今週の水、木は久しぶりに家でゆっくりと読書に勤しむ。
通勤時は文庫本が主になるので旧刊が多いのだが今回は
出版間もないものばかり。

    

発売を楽しみにしていたのだが正直期待外れ。
少女小説の延長のようで興ざめだった。
感激的な場面をこれでもかこれでもかと描いているのだが
そのために感激部分が薄れてしまい物語が締まらない。
よく、くさい演技をするというがまさにくさい小説。
歌を書くときは章節ごとに物語を入れるのでそれで聞いて
いるほうも感激するのだが小説は起承転結大事ですよね。
もうひとつ、読んでいて感じたのは多分に映画化、TV化を
意識しているのであろうと見えること。
主人公の恋と病気を絡ませるのもパターン化されてきて
先が読めてしまう。

大好きなさだ様なのに厳しい事と思われるでしょうが
作家のさだ様はもうこの辺で終りにしていただきたいな。

    

こちらは作者の佐野洋子さんの自伝。
母親の介護を扱ったものだが「事実は小説より奇なり」と
言うように考えさせられるものがあった。
淡々とした筆致、冷静な目線、それが尚更親を亡くした
時の悲しみを訴えている。
私は幸いなことに両親をすでに見送ってしまって
いるので介護の苦しみ、大変さを知らないが周りには
現在その真っ只中という友人が沢山いる。
そんな友人から聞く話がこの小説にも至る所で出て
来るのを見ると今更ながら彼女たちの献身的な
介護を受けていられる親御さんは幸せなのだと
感じてしまう。

    

筆者いわく50歳以上のこの世代をプラチナ世代
言うのだそうだ。
ゴールドほど派手でなく、シルバーほど地味でなく
ほどほどに光り品位も身につけている世代はプラチナ
なんだとか。
1時間もあれば読める軽いエッセイ。
皆様、プラチナ世代を謳歌しましょうね。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さだ様 (Roco)
2008-05-24 19:14:18
大好きなさだ様故の厳しい批評。
楽しみにされていたでしょうに…

私の大好きな佐野洋子さん、読んでみましょう。
きっと参考になるでしょう。

渡辺淳一、先日テレビで男は鮭、女は鱒
鮭は戻るが、鱒は出たら戻らぬ発言。
相変わらずの視点ですね。
返信する
シズコさん (YOKOHAMA)
2008-05-29 06:58:03
ロコさん、読書はかどっていますか?
こういう親娘の関係もあるのだと
一寸衝撃でした。
自分の親がいかに甘かったのかと今更ながら
思い知った次第です。
その当時はなんと厳しい母親だと思って
いましたからね。

渡辺淳一は男の本音の代表みたいな人
ですね。私は昔から苦手でした。
返信する

コメントを投稿