でも、最近は
それでは、さっぱり
夏は、終わらない
この自分のいる
空間も
知覚する意識も
半ば、溶けていて
時間さえも
汗を吹き出しなから
溶け出して
失われていくみたいな
そんな時に
でも、知らず早くなった
夕暮れは、ふと
訪れている
半ば、溶けた意識は
ただ、当て所なく
彷徨っているみたいだ
でも、確実に
空は、色づく
ただ、それは
冬の日暮れの
凍る透明に、映える
茜色ではなくて
まるで、灼熱に
炙られて
溶け切って
燃え残った
太陽の残滓のような
そんな、どろどろと煮え立つ
赤い色を、しているのだ
夏の終わり
でも、終わらない夏
その夕暮れに