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日記、日々の想い 

画家の自画像を、鑑賞する…

この画家の自画像は
とにかく、多い
きっと、ずっと
自身を、見つめる
見つめ続けていたのだろう
物心が、ついて
その死の間際まで
だったのかも知れない
その自画像には
輝かしい若き姿もあれば
辛酸を舐め尽くした晩年の
老いさらばえた姿もある
でも、この作品に
遺されたその表情は
画家の壮年期にあって
落ち着きと分別
欲しいものも
ある程度得て
満ち足りてもいて
でも、決して
満たされることはない
或いは、得たものを
失うかも知れない
そのことも、思い知った
そんな苦味も
一見の、自信の見栄えの
その裏には
潜んでいるかのようだ
やがて、訪れる
没落と、老醜を
予兆しているのか…
でも、やっぱり
羨ましいな
おまえも、実は
物心ついてから
きっと、ずっと
おまえ自身を
見つめ続けている
でも、なんだか
ただ、虚ろなまま
若さの輝きもなければ
壮年の分別と苦味もない
晩年の、すべてを失い
うらぶれた、老醜さえ
ないのかも、知れない
多分、おまえが
この画家を
凄く、羨ましいのは
この画家が
歴史的な大家だから
では、ないと思う
画家には
輝きも、苦味も
悲哀もあるけど
おまえは
せっかく、生まれて
生まれたのに
ずっと、見つめてきたのに
何にも、ない…



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