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日記、日々の想い 

三丁目じゃなかったけど、夕日…

夕日を、思い出す
映画では、三丁目だけど
あんな都会じゃないから
三丁目は、なかった
でも、少しは
地方の都会だから
田舎でも、なかった
でも、海辺の街で
街外れだったから
やっぱり、田舎だった
でも、海岸の砂丘地帯
田んぼはなかったな
住宅地を、外れても
畑ばかり
後は、原っぱ
高台に実家があった
立派でもないが
ぼろ家でもない
とうさんが、建てた
かあさんの実家から
お金を借りて建てたらしい
新築したばかり
とうさんは、植木が好き
庭には、いっぱい
そんな家を出ると
三丁目の夕日の時代
家の前の道路は
舗装されていなかった
電球の街灯もあった
急な坂道を降りて行く
降り切って、右手
暫く行くと
畑地になって
やがて、土手
故郷の川
その土手道を、暫く行く
やがて、土橋
川を、渡る
暫く歩くと
あの子を捨てた、原っぱ
だから、行かない
家の前の坂道を、真っ直ぐ
降り切った先は
ずっと、真っ直ぐ
海岸段丘で
緩やかに、登ったり
緩やかに、降ったり
バス通り、終点
その先には、電波管理局
高い鉄塔がいっぱい
違法なアマチュア無線とか
取り締まっていた
今思えば
スパイとかもあったのかな
電波管理局を、右手に過ぎると
左手に、松の大木
半分、抉られていて
でも、生き延びていた
大地震の大津波とか
そんな話だった
松を過ぎる頃
最後のきつい坂道
松林が、見えて来る
遮られているけど
その先は、うねる砂浜
その遥か彼方
海辺、故郷の海
湾は広がって行く
そして、太平洋
手前には、広大な砂浜
見下ろしていた
砂山のてっぺん
三丁目の夕日の時代
今の砂浜はすっかり狭いけど
故郷のもうひとつ川
大河の上流で
根こそぎに砂を浚渫
砂浜になる砂をね
そんな時代だった
やがて、砂浜は
削られるままになった
砂浜、松林の手前には
R134
そう、あの道路
まだ、造成中だったな
ブルドーザーに、ダンプ
そんなだったね
三丁目の夕日の時代
タワーは、作りかけで
R134も、作りかけだった
でも、なんだか
故郷の里山に沈む
あの夕日、夕焼け
あの先には
夜は来るけど
また、明日
日は、上る
信じられた時代…

コメント一覧

ひとといぬ おもいで
コメント有難う御座います。隣県の地方都市の新興住宅地。下町人情などは、無かった訳ですが。テレビを買った家に、近所中が集まってわいがやで見るような人付き合いは、ありましたね。
アミ
私は、下町育ちだから、まるであの映画のようでした。
堤さんは、まるで我が家の父、そっくり。
あんなだったな…と、映画を見て泣いちゃいました。(笑)
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