天の川銀河の中にあると言う。「なにか」、『ペバトロン』。このあらゆるものを、照らして。そして、灼き尽くす。光。
その光の。1000兆倍の、高エネルギーを、孕んでいる。陽子。陽子を。有限な、無限に。吐き出し続ける、『ペバトロン』。
超巨大ブラックホール?超新星爆発の、残骸?この天の川銀河を、生んだのだろうか。天の川銀河の、端っこ。微細な、太陽系の。ぐるぐる回っている。微細な、惑星。地球。そんな取るに足らない星の生まれるずっと前。遥かな太古の昔から、続いていたのだろう。物語。天の川を、生んだ?『ペバトロン』…
でも、天の川銀河は、たった一つ。そして、一つ、でしか無い。
天の川銀河は、無数の銀河のうちの一つ。それは、超絶に巨大な銀河団となる。ただ、天の川銀河のある銀河団は、無数の銀河団うちの一つ。一つでしか、無い。
無数の銀河団は、超絶、超絶大宇宙となる。天の川銀河を生んだ、ビックバン。その、遥か太古に。天の川銀河のある銀河団のビッグバン。そのまた、遥か太古に。この大宇宙のビッグバンが、あったのだろうか。
別の大宇宙への入り口が、目の前にあるのだと言う。ばっくりと、口を開けている?自分が、吸い込まれて、神隠し?いや、大宇宙は、きっと、超、超、超重力空間だから、こんなありきたりな重力空間に浮遊している自分などに、入り込める訳は、無いか。
『パズトロン』の生み出す、光の1000兆倍の高エネルギーを孕む陽子。陽子は、原子核を構成する。原子核は、原子を構成する。原子は、元素を構成する。元素は、細胞を構成して、ひと、となる。
自分を、包んでくれている、この世界。この世界も、元素に構成されている。地球。惑星は、衛星や、小惑星などを、を引き連れている。そんな惑星を、数々と支配する、恒星。太陽系。無数の太陽系が、構成する、天の川銀河。無数の銀河が、構成する、銀河団。無数の銀河団が、構成する。大宇宙。そんな大宇宙と、別の宇宙があると言う。無数に。
目の前のありきたりな重力空間の、背後に潜んでいるのだろうか。その超重力空間に、別の宇宙への入り口が、あるのだと言う。
自分のようなありきたりの重力空間に生きる、ありきたりな些細なものには、宇宙には、原始があって、終末が、あるのだろうか、としか、思いを浮かべることが、出来ない。
でも、そんな、些細なものなどの理解を許さない、宇宙の、そのまた宇宙の生業、営為が、あるらしい。ひとは、生まれて、生きて、やがて、死ぬ。そんな些細な時間軸に支配された、些細な世界とは、違う「なにか」が、ある。いや、あるとも、違うのかな。「なにか」…
神だとか、仏だとか、とは言わない。少なくとも、自分は。些細な人間ごときが、空想した存在。神や仏などの、遥かな、彼方。「なにか」…
きっと、ひたすらに、無慈悲で。無色透明で。しかも、暗黒。縦も、横も、奥行きもないのかな。時間もあるけど、きっと無い。質量などとは、無縁だけど、超絶的に重かったりする。「なにか」…
考えてしまう。考えても、仕方がないのに。でも、考えても。仕方がない。午後になって、すっかりと、晴れてきている。麗かな春の日。木々の緑。花々の彩り。芳しい穏やかな風。でも、天気は、下り坂らしい。