時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

それぞれの思いに乾杯

2022年01月03日 | スポーツ観戦

多摩爺の「スポーツ観戦(その25)」
それぞれの思いに乾杯(第98回 箱根駅伝)


正月二日と三日にかけて行われている・・・ 新春恒例の箱根駅伝が面白い。
往路を終えて青山学院大が大きくリードし、総合優勝に迫っているが、
今年もまた・・・ スポンサーとなっているサッポロビールが、
「才能だけでは、ここには立てない。」というタイトルで、
とっても素晴らしい新聞広告を掲載してくれていたので記しておきたい。

  走りたかった仲間のぶんだけ、駆け抜けたい人がいる。
  今より背がちいさい頃から、ずっと夢見てきた人がいる。
  憧れだった名門の歴史を、つなぐ当事者になった人がいる。
  言えなかった親へのありがとうを、走りで伝えたい人がいる。

  彼らを箱根駅伝につれてきたのは・・・ どこまでも強い、強い思いだ。
  すべては思いからはじまる。思いから生まれる。
  できないはずだったことも、かつて想像の中にしかなかった今日も、
  強い思いが運んでくる。

  そう信じて、サッポロビールは、これからも彼らを応援し続ける。
  思いはきっと道を作るから、それぞれの思いに乾杯を・・・

エントリーされた選手がいる一方で、エントリーされなかった多くの選手がいる。
さらには、16名のエントリー選手には選ばれたものの、
残念ながら・・・ 走ることが適わなかった6名の選手がいる。

母校の襷を胸に掛け、テレビで名前を呼ばれ、東海道から箱根路を走る選手たちの、
ここに至るまでのエピソードを、実況アナウンサーから聞くのもまた・・・ 楽しみの一つだが、
その一方で、スタートラインにつく選手の緊張を和らげ、走る選手のリズムに合わせて給水し、
走り終わってクタクタの選手に自らの肩を貸す・・・ サポートメンバーにも注目していた。

思うに・・・ 箱根を目指して名門大学に入学したものの、
在籍する4年間を通して、箱根路を走ることができたメンバーは、
全部員の1/3もいないんじゃなかろうか。

現実を直視すれば・・・ 
70%ぐらいのメンバーは、
ほとんどの大会で裏方に回り、テレビカメラに映ることのない陰の人たちなのである。

とはいえ・・・ けっして名前を呼ばれることのない、同じ釜のメシを食った陸上部員たちの、
献身的に裏方を務めるサポートがあってこそ、
感動の二文字が、そこにあると言っても、過言ではないだろう

そういったメンバーの中には、エントリー選手が発表される直前の競技会で、
自己記録を更新した選手もいるだろうし、
この日が最後の大会となり、競技人生を終える・・・ 4年生部員も含まれているだろう。

東京と箱根を往復する距離は217.1㎞
ビルの谷間を抜け、湘南の潮風に行く手を阻まれ、寒気厳しい天下の険を上って下って、
大手町のゴールまで襷を繋ぐ210人(21チームx10名)に・・・ アッパレを送りたい。

一方で残念ながら、10名のメンバーとして走ることが適わなかったが、
プライドという見えない襷をかけて、疾走するメンバーを支える重責を担った、
サポートメンバーを・・・ ランナーたちに負けない大拍手で称えたい。

そして、そんな彼らを笑顔で送り出し、この日に至るまで暖かく見守ってこられた、
ご両親やご家族たちの、熱がこもった応援に・・・ 最大の敬意を表したい。

まだ往路が終わっただけだが、今年の箱根も随所に見所が満載で・・・ ホントに面白かった。
たくさんのドラマと、それぞれの思いに、昨夜はビールが格別に美味かった。
お疲れさま、そして・・・ 感動をありがとう。

今夜もまた・・・ 美味いビールを飲むことができれば、
それこそ、それぞれの思いに乾杯である。

どうやら、サッポロビールの戦略に、まんまと乗せられたようだが、
正月だから、悪酔いしなきゃ・・・ それも有りで良いんじゃなかろうか。

そんなこと、ぐだぐだ言いながら飲んでたら・・・
突然、女房から「回りくどいのよ言い訳が、ただ飲みたいだけでしょ。」と図星の指摘が入った。

その通りである。
全く持ってその通りである。
その後続いた会話は「もう1本良い?」に対し、「ダメ!」のひと言、
それ以上の会話が続くことはなかった。


追伸
日刊スポーツのコラムで見つけた、もう一つの箱根駅伝の視点「むきだしな人間ドラマ」
懸命に自分を燃やし尽くそうとする選手達が・・・ 興味深い。

OGPイメージ

箱根駅伝のむきだしな人間ドラマ 懸命に自分を燃やし尽くそうと走る選手達 - スポーツ百景 - スポーツコラム : 日刊スポーツ

青学大の独壇場だった。優勝争いの興味は薄れ、大きな波乱もなかったが、見応えはあった。十分な貯金がありながら、青学大の復路のランナーたちが守り...

nikkansports.com

 

 


第98回 箱根駅伝

 優勝 青山学院大学 10時間43分42秒  11位 東海大学   10時間59分38秒
 2位 順天堂大学  10時間54分33秒  12位 神奈川大学  11時間 0分 0秒
 3位 駒澤大学   10時間54分57秒  13位 早稲田大学  11時間 0分 3秒
 4位 東洋大学   10時間54分59秒  14位 明治大学   11時間 0分28秒
 5位 東京国際大学 10時間55分14秒  15位 国士舘大学  11時間 3分 6秒
 6位 中央大学   10時間55分44秒  16位 中央学院大学 11時間 7分33秒
 7位 創価大学   10時間56分30秒  17位 日本体育大学 11時間11分11秒
 8位 國學院大学  10時間57分10秒  18位 山梨学院大学 11時間11分21秒
 9位 帝京大学   10時間58分 6秒  19位 駿河台大学  11時間13分42秒
10位 法政大学   10時間58分46秒  20位 専修大学   11時間15分 9秒

※ 上位10大学は、第99回大会の予選会免除(シード)と、今秋の出雲駅伝へ推薦される予定

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