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時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

二百十日・二百二十日

2020年09月05日 | 四季おりおり

多摩爺の「四季おりおり(その11)」
秋の用心 二百十日・二百二十日

この国には、先人たちの経験と知恵により生まれた、
雑節(ざっせつ)と呼ばれる・・・ 暦(こよみ)がある。

一般的には節分、彼岸、社日(しゃにち)、八十八夜、入梅、半夏生、土用、
二百十日、二百二十日の九つを云い、
豆まきの節分、茶摘みの八十八夜、鰻の土用、牡丹餅やおはぎなどの春秋の彼岸など馴染み深い。

馴染みが薄いのは、社日(しゃにち)ぐらいだが、
これは春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日に、生まれた土地の守護神(産土神)に参拝し、
春は豊作を祈願し、秋は収穫に感謝する風習である。

とはいえ・・・ 二十四節季などのように、中国から伝わったものではなく、
この国の生活文化から生まれた独自のものでありながら、貴族や武家の儀式のようなものでなく、
農作業や漁業などを糧とする生活と、
四季の国の気候風土を密接に照らし合わせて定めた知恵というから誇らしい。

そして・・・ 今日(2020年9月5日)
雑節として定められた二百十日と二百二十日に当たる頃を迎え、
小笠原諸島付近で発生した台風が、西進しながら勢力を日に日に拡大し、
進路を九州方面に向け始めた。

今週に入ってから、気象庁と国土交通省が毎日のように、早めの対策と非難を呼び掛けている。
昭和34年に大被害をもたらした、伊勢湾台風に匹敵する気圧で向かって来てるらしい。

既に生まれてはいたが、記憶に留めることができる年齢に至ってないことから、
申し訳ないが・・・ 昨年、房総半島に大被害をもたらした台風よりも大きいことぐらいしか、
感覚的には分からない。

先人たちが暮らした時代とは違って、衛星やーパーコンピューターを使った情報が逐一入ってくるが、
台風の発達具合と、進行方向の情報だけは刻々と伝えられるものの、
だからといって、家屋等を守ることにも限界はあり、
できることは・・・ 命を守る行動を取ることしかできない。

西日本(特に福岡県・山口県・島根県・広島県)には、親族を含め知人、友人が多く暮らしており、
電話やLINEを使って、安否確認はしてるものの、心配することと、祈ることしかできず、
無力感にも近い・・・ 虚しさが襲ってくる。

先人たちの知恵で定めた雑節(二百十日・二百二十日)の言い伝えは、確かにそのとおりなんだが、
なんとか・・・ なんとか、被害が最小限であってほしいと願ってやまない。

頑張れ! ニッポン

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