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元とんぼちゃんのトヨが好きな映画と聞いて
興味を持って観てみました。
とっても不思議な、個性的な映画です。
信じられないことが
次々に起こる。
風変わりな人々。
人生には何一つ確かなものなんてない。
曲がり角に立った時
右に行くか、左に行くかで運命は大きく変わる
その先で、何が起こるか分からない。
明日死んでしまうかも知れない。
1982年の映画だそうです。
私が19歳の時
当時は新品でピカピカだった映画も
約30年経った今観ると
ものすごく、クラシックに見える。
私が学生時代観るのが好きだった
モノクロ映画のように
古いけど、独特の暖かさがある。
そして、「懐かしさ」というスパイスが
いっぱい散りばめられているから
「その作品そのもの」の魅力以上に
輝きを感じてしまう。
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☆☆
日本の Yahoo ムービーの評価 4.34(5点満点)
アメリカの Yahoo Movies の評価
ユーザー: B
今日は、全部ネタバレ感想で!
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ネタバレ感想
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私は、よくブログに書いているけど(笑)
生命の危機を感じる社会情勢になると
社会が不安定になると
出生率が上がるという話を聞いたことがあります。
例の1つになるのかどうか分かりませんが
常に内戦状態にあり、死の危険と隣り合わせにある国の方が
日本より遥かに出生率が高い傾向にあるそうです。
更に
アメリカの同時多発テロ後にも
出生率が上がったそうです。
日本の出生率がどんどん低下しているのは
ある意味、社会が安定して、生命への危機を
あまり感じていない状態が長く続いていることの現れだと
言う人もいるみたい...
嘘か本当か分からない
「『社会的不安・生命への危機感』と
『出生率』は比例する」という説ですが
「死ぬかもしれない」という情況になると
「死にたくない。生きたい。」
「せめて自分の代わりに
自分につながる命に生き延びて欲しい。」
と、考えるのは、自然なことかも知れない
...なんて納得します。
人間は理性的な動物なようで
「生きたい」
「自分の子孫を残したい」という人間の本能によって
行動のほとんどを支配されているのかも知れないな
と、この映画を観て、また思いました。
負傷兵だったガープの父親の容態を聞くと
そんな「本能」について
考えてしまいました。
そして、ガープを始め
いろいろな登場人物達が
この「本能」に人生を翻弄されていると
思いました。
あれこれきれい事を言っても
結局、人間の原動力になっているのは
「自分のDNAを残したい」という本能
つまり「セックスしたい!」という気持ちなのかな?
その本能が
分かれ道をどちらに進むか選ばせ
人と人とをもつれさせ、傷つけ
順調な人生も狂わせたりするのかも知れない
...そんなことを思いました。
ガープだって、妻(エレン)一筋ではなかったし
エレンも罪悪感を感じながら不倫に走り
それが原因で多くの人を
身も心も傷つけ
大切な子どもの命まで失ってしまいます。
もう少し、家族のことを考えていたら!
倫理観が強かったら!
理性的だったら!
と、悔やまれますが
反対に、人の性を
非常に客観的に見つめているガープの母親
欲望に溺れることはなく冷静ですが
決して理想的な生き方であるとは感じられない。
実際彼女は、アンチ・フェミニストに
射殺されてしまいます。
更に性に対する嫌悪感がつのってしまった
行き過ぎたフェミニズムを提唱し
自分の舌を切り取ってしまった女性グループ
主張していることは正しいようで
人間性は感じられない。
逆に、底知れぬ恐ろしさを感じさせる。
ある意味、彼女たちも
「性」に囚われてしまっているのだと思いました。
そして、この映画を観て
このような感想を持った私!
私も十分に囚われていると言って良いでしょう!(笑)
多くの人は
数奇な運命に翻弄された主人公の人生を
色彩色豊かに書き綴った珠玉作と
評価しているようです。
この映画の中で存在感あるのは
女装して生きている生きている元フットボール選手。
彼は性転換手術も受けたから
本能から自由になっているということなのかな?
登場人物の中で一番
人の痛みが分かって
いたわりの気持ちに溢れていて
理想的な人物として描かれているような気がしました。
(見た目はやや滑稽なのだけど)
この映画の見どころ
買おうと思っていた家に小型飛行機が突っ込むところ
非常に象徴的なシーンだと思った。
人生は何があるか分からない。
ある日突然
理不尽に人生が終わるかも知れない。
多くの人がショックから立ち直れず
「この家は買いたくない」と思うだろうけど
ガープは
「もう一度家に飛行機が突っ込んでくる可能性はほぼゼロだ!」
と、言って、嬉しそうな顔で買うことを決意する。
事故に巻き込まれるか、巻き込まれないか
誰にも分からない。
人生はいつもそういう危ない綱渡りを
続けていくことなんだ
何があるか分からない
でも、ポジティブに前進する。
風変わりなガープの人生を象徴しているような
シーンだったな。
そして、ガープの人生には
更に更に予期せぬ事件が
次々に起こる。
その都度、彼が選ぶ選択、決断は
日本人から見ると理解できなかったり
結末も、意外で唐突なのだが
あの時、ガープの母が、ガープを生まなければ
子ども達も生まれなかったし
子どもが死んでしまうこともなかったし
妻のエレンの人生だって大きく変わっていた。
いろいろあるけれど
人生を歩むことは佳きことである。
人と人が出会い、愛し合うことは
醜くもあるけれど、美しいことである...
という
人間への暖かい視線を感じる作品でした。
興味を持って観てみました。
とっても不思議な、個性的な映画です。
信じられないことが
次々に起こる。
風変わりな人々。
人生には何一つ確かなものなんてない。
曲がり角に立った時
右に行くか、左に行くかで運命は大きく変わる
その先で、何が起こるか分からない。
明日死んでしまうかも知れない。
1982年の映画だそうです。
私が19歳の時
当時は新品でピカピカだった映画も
約30年経った今観ると
ものすごく、クラシックに見える。
私が学生時代観るのが好きだった
モノクロ映画のように
古いけど、独特の暖かさがある。
そして、「懐かしさ」というスパイスが
いっぱい散りばめられているから
「その作品そのもの」の魅力以上に
輝きを感じてしまう。
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日本の Yahoo ムービーの評価 4.34(5点満点)
アメリカの Yahoo Movies の評価
ユーザー: B
今日は、全部ネタバレ感想で!
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私は、よくブログに書いているけど(笑)
生命の危機を感じる社会情勢になると
社会が不安定になると
出生率が上がるという話を聞いたことがあります。
例の1つになるのかどうか分かりませんが
常に内戦状態にあり、死の危険と隣り合わせにある国の方が
日本より遥かに出生率が高い傾向にあるそうです。
更に
アメリカの同時多発テロ後にも
出生率が上がったそうです。
日本の出生率がどんどん低下しているのは
ある意味、社会が安定して、生命への危機を
あまり感じていない状態が長く続いていることの現れだと
言う人もいるみたい...
嘘か本当か分からない
「『社会的不安・生命への危機感』と
『出生率』は比例する」という説ですが
「死ぬかもしれない」という情況になると
「死にたくない。生きたい。」
「せめて自分の代わりに
自分につながる命に生き延びて欲しい。」
と、考えるのは、自然なことかも知れない
...なんて納得します。
人間は理性的な動物なようで
「生きたい」
「自分の子孫を残したい」という人間の本能によって
行動のほとんどを支配されているのかも知れないな
と、この映画を観て、また思いました。
負傷兵だったガープの父親の容態を聞くと
そんな「本能」について
考えてしまいました。
そして、ガープを始め
いろいろな登場人物達が
この「本能」に人生を翻弄されていると
思いました。
あれこれきれい事を言っても
結局、人間の原動力になっているのは
「自分のDNAを残したい」という本能
つまり「セックスしたい!」という気持ちなのかな?
その本能が
分かれ道をどちらに進むか選ばせ
人と人とをもつれさせ、傷つけ
順調な人生も狂わせたりするのかも知れない
...そんなことを思いました。
ガープだって、妻(エレン)一筋ではなかったし
エレンも罪悪感を感じながら不倫に走り
それが原因で多くの人を
身も心も傷つけ
大切な子どもの命まで失ってしまいます。
もう少し、家族のことを考えていたら!
倫理観が強かったら!
理性的だったら!
と、悔やまれますが
反対に、人の性を
非常に客観的に見つめているガープの母親
欲望に溺れることはなく冷静ですが
決して理想的な生き方であるとは感じられない。
実際彼女は、アンチ・フェミニストに
射殺されてしまいます。
更に性に対する嫌悪感がつのってしまった
行き過ぎたフェミニズムを提唱し
自分の舌を切り取ってしまった女性グループ
主張していることは正しいようで
人間性は感じられない。
逆に、底知れぬ恐ろしさを感じさせる。
ある意味、彼女たちも
「性」に囚われてしまっているのだと思いました。
そして、この映画を観て
このような感想を持った私!
私も十分に囚われていると言って良いでしょう!(笑)
多くの人は
数奇な運命に翻弄された主人公の人生を
色彩色豊かに書き綴った珠玉作と
評価しているようです。
この映画の中で存在感あるのは
女装して生きている生きている元フットボール選手。
彼は性転換手術も受けたから
本能から自由になっているということなのかな?
登場人物の中で一番
人の痛みが分かって
いたわりの気持ちに溢れていて
理想的な人物として描かれているような気がしました。
(見た目はやや滑稽なのだけど)
この映画の見どころ
買おうと思っていた家に小型飛行機が突っ込むところ
非常に象徴的なシーンだと思った。
人生は何があるか分からない。
ある日突然
理不尽に人生が終わるかも知れない。
多くの人がショックから立ち直れず
「この家は買いたくない」と思うだろうけど
ガープは
「もう一度家に飛行機が突っ込んでくる可能性はほぼゼロだ!」
と、言って、嬉しそうな顔で買うことを決意する。
事故に巻き込まれるか、巻き込まれないか
誰にも分からない。
人生はいつもそういう危ない綱渡りを
続けていくことなんだ
何があるか分からない
でも、ポジティブに前進する。
風変わりなガープの人生を象徴しているような
シーンだったな。
そして、ガープの人生には
更に更に予期せぬ事件が
次々に起こる。
その都度、彼が選ぶ選択、決断は
日本人から見ると理解できなかったり
結末も、意外で唐突なのだが
あの時、ガープの母が、ガープを生まなければ
子ども達も生まれなかったし
子どもが死んでしまうこともなかったし
妻のエレンの人生だって大きく変わっていた。
いろいろあるけれど
人生を歩むことは佳きことである。
人と人が出会い、愛し合うことは
醜くもあるけれど、美しいことである...
という
人間への暖かい視線を感じる作品でした。