夜の雑木林の中。
月夜の幻燈会に行ってきました。
雑木林の高~い木の上から、白い布が吊るされ上映されました。
演目は、宮沢賢治の『雪渡り』。
「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。」
笛の音や、太鼓の音も。生演奏です。
そして朗読。
「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。狐の子ぁ、嫁ほしい、ほしい。」
見ている途中、どんぐりが頭の上に落ちてきました。二回も。
ほんとにね、四郎とかん子が狐の幻燈会に出かける、林の中にいるような、
寒くないのに、雪の中にいるような、そんな気分に。
だってここは、本当に夜の林の中なので。
上映の後の撮影タイムで、写真を撮らせてもらいました。
- 青白い大きな十五夜のお月様がしずかに氷の上山から登りました。-
狐の紺三郎の、感動の閉会の辞。
「みなさん。今晩の幻燈はこれでおしまいです。今夜みなさんは深く心に留めなければならないことがあります。それは狐のこしらえたものを賢いすこしも酔わない人間のお子さんが喰べて下すったという事です。そこでみなさんはこれからも、大人になってもうそをつかず人をそねまず私共狐の今迄の悪い評判をすっかり無くしてしまうだろうと思います。」
(狐のごちそう)
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