そういえばブログで裏返しを説明した事がなかったので《裏返し》の基本的な説明を。
畳工事の《裏返し》とは、畳の畳表を剥がし、裏面を使用する作業(工事)のことを言います。 畳の縁も新しいものに付け替えます。
たまに勘違いされているお客様もいるのですが、敷いてある畳を持ち上げ、裏面に敷き変える事ではありません。

裏返しの目安は3年~5年で、畳表の傷みが酷くない事、シミなどが無い事が条件になります。

新畳や表替えの時に良い品物(畳表)を使用すると裏返し時には、非常にキレイに仕上がりますし、裏返してからも長持ちます。


今回のお客様の畳表は前回(5年前)、良い品物を使用して頂いていますので非常にキレイに仕上がりました。
畳表は品物によって、 綺麗さ 丈夫さ が違います。
良い品物ほど年数が経ってからも綺麗で長持ちし、飴色(黄色)に変色します。
質の劣る物ほど耐久性に劣り、黒筋が出て茶色に変色します。
新しいうちは良いのも安いのも同じという方もいますが、本来まったく違います。
月日(年数)が経つに連れ、歴然とした差が現れます。
畳工事をする場合、(年数を使うことを考えれば)良い品物を使用した方が断然お得なのです。
裏返しの金額も品物、仕事により異なります。
大抵の畳屋さん(当店でも)では一般の裏返しの場合、 バッタ返し (上前の畳の目が目乗りにならない)をするはずです。
上級の物や茶室仕事など仕事によっては上前を上前として裏返す 方返し をします。
その場合、下前の寸法を直す手間が鰍ゥる為、普通より金額が上がります。
うちでの裏返し時のちょっとした一手間。
霧を吹いてなじませてから平刺し部分を《目消し》などで押してやると 刺し膨れの心配がありません。
