お見積もりに伺ったとき、冬場の結露被害で畳が腐ってしまっていて、もう直しようがありませんでしたので新畳への入替え工事となりました。
そのまま入替え工事をしてしまっては冬場すぐに同じ結果になってしまうため、ちょっとしたアドバイスをし、窓際のヨセに巾木(5cm幅)を足して直接畳が結露を吸わない様に加工してから採寸をしました。
施工前
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畳が結露を吸ってしまい腐ってしまっています。
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施工後、巾木を足す事により直接畳が結露を吸いません
![good](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/good.png)
巾木にもワックス加工をし、見えませんがヨセ側にはビニールシートを張っています。
(巾木は杉、節の無いクリアー材を使用しています)
こういった現場ではいつもやっているほんの一手間ですが、畳にとっては何倍もの良い結果が付いてきます。
これで、今迄のようにそこまで酷くなる事は無いと思います。
巾木がダメになればまた入替えれば良いので予算も畳を替えるよりはるかに安く済みます
![ok](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/ok.png)
松戸市六高台 H様、有難う御座いました。
そんな、結露被害による新畳工事の施工例でした。
結露について
冬場に多く見られる結露。
木造住宅よりも鉄筋コンクリート住宅に多く見られます。
コンクリート住宅の場合、建物の構造上、木造住宅より機密性が高く、部屋の中に水蒸気や湿気が溜まりやすい特性を持っています。
結露が出来る原因として冬場のように気温が低いと必然的に暖房で部屋を温めます。
まして冬場、乾燥している事が多く加湿器などを使用する事も多いと思います。
そうすると寝るまでに部屋の中には湿度の高い、暖かい空気があるのです。
就寝時、暖房を切ると朝に向かい部屋の温度は急激に冷やされていきます。
その時に空気の中に溶け込んでいた湿度や水蒸気が室温が下がる事によって空気中に溶け込んでいられず、温度の低い窓やコンクリート壁などに付着し、水滴となり結露となるのです。
畳に起こる結露の害
マンションなどのコンクリート住宅の場合、内壁に結露が発生し壁を伝い、敷いてある畳に水滴が染み込んでいきます。
畳は吸湿率が高く、壁から伝わった結露を全て吸い取っていきます。
そして水を吸い続けた畳はそのうち腐っていくのです。
(ワラで出来た本畳ならあっという間に腐ってしまいます)
その状態で部屋を温めると冬場でも畳から黒カビが発生し、健康上にも悪影響を及ぼすので注意が必要です。
和室の結露は早めに何かしらの対処を行う事が大切です。
夏場、新しい畳に生えるカビと違い、冬場に結露が原因で畳に発生するカビの方が畳の状態が悪い事を示します。
対処法
結露を防ぐには部屋の湿度を抑えるか、室温を低くしない事が最も効率的です。
但し、冬場の結露を完全に防ぐ手立ては難しく、なるべく酷い状態にさせない事が重要なのです。
簡単に出来る対策として、寝る前に部屋の換気をして空気を入れ替えるや、除湿機などである程度の湿気を取り除いておく、換気扇などを回して部屋の空気を巡回させる、暖房機(エアコンやオイルヒーターの方が湿度を増やさず良いそうです)などで室温があまり低くならないようにするなどがあります。
二重サッシにするや壁や窓に結露防止フィルムを貼るなどのリフォーム工事も有効です。
出来てしまった結露はこまめに拭き取る、結露吸水テープなどを利用するなどでしょうか。
冬場に加湿ではなく除湿??と思うのは当然の事ですが、結露を作らせない余計な湿度を取り除く事、室温に極端な温度差を作らない事がとても重要なのです。
年中、結露が酷いといった場合は業者さん(工務店、設計士事務所など)に相談しましょう!