本日は15mm厚の薄畳の表替え工事でした。
電話を頂いてお見積もりに伺い、部屋に入って畳に上ったとたん薄畳だとすぐ分かりました。(私達畳屋は、畳に上がれば足触りで大抵どんな畳床が使われているか解るのです)
持ち上げて見ると案の定薄い畳。
施工方法はタッカー止めでした。
使用している中国産畳表のほつれ止めもしておらず、ホチキスが抜けてしまっていて畳表が破れている状態。
新築して約4年目でこんな状態になってしまったと旦那さんも嘆いておりました。
畳の状態、寸法具合などを確認しこれならとりあえず表替えで大丈夫でしょうとお話しすると『 初めて表替えで大丈夫と言われました! 』 と旦那さん。
聞いてみると当店のお見積もりの前に安売りチラシ業者数軒に見てもらったとの事。
そこではこれはもう出来ません!と言われ帰って行ったと言います。
それを聞いた私は『 安売りチラシ業者では当たり前な事ですよ 』 と答えました。
手間が掛かる物、難しい物などの場合ああいったチラシ業者はまず見積もりにきたセールスマンが出来ないと言うはずです。
歩合の悪い仕事より確実に儲かる仕事を選ぶのですから。
薄畳についての説明や使用出来る品物の説明、表替え時に使用可能な品物のお見積もりを出し御検討頂きました。
畳はやっぱりイグサの香りが良いとの事で熊本産糸引き表での施工になりました。
本当は少しでも良い物をと考えるお客様でしたが薄畳には地の厚い畳表はつけられないのです。(畳床がそっくり返ってしまう為)
それでは施工です。
施工前
裏で止めてあるホチキスが取れて畳表も破れてしまっています
以前の施工はタッカー(ホチキス止め)でした。
紙テープを剥がしホチキスの玉を全て取り除きます
畳床の厚みは4分、仕上がりの厚みは15mmです
当店では薄畳を縫える機械を導入しておりますのでもちろん今回の施工は逢着です。
薄畳用に設定を変えて、針や糸も薄畳専用の物に変更。
逢着完了!
畳表、畳縁も全て逢着施工し、具合良く仕上がりました
それでは施工後の和室です
仕事から帰ってきた旦那さんもきっと喜んで頂けるでしょう!
薄畳の場合、裏返しは出来ませんし表替えも出来る場合と出来ない場合があります。
年数が経っている場合は、まず入替える事になるのが普通です。
今回は畳の年数、状態が良かった為、表替えで施工する事が出来ました。
ご注文を頂いた場合、必ずお見積もり時に畳の状態を確認しそれに見合った品でのお見積もりを出しますので御遠慮なくご相談くださいませ。
私は職人ですので使えるものは手間が掛かっても直して使いますし、畳の状態を見てどうしょうもない場合はこういう理由で使えませんとお話しします。
なるべく御予算やお部屋に見合った御提案でのお見積もりを出しますので畳の事なら御安心してお任せくださいませ。
そんな薄畳の施工でした。
~ 畳の事なら 厚生労働大臣認定 畳製作一級技能士の店 米井畳店(コメイタタミテン) ~