体罰について

体罰についての報道が過熱していますね
自分もこの問題については
あんまりえらそうなことはいえないなあ、と思ったり・・・

でも、書かないとなんか見て見ぬふりっていう感じですし
ちょっと書いときます


たとえば自分がやった指導に対して
された本人が「理不尽で納得できない」と思えば
自分がそんなことはしていない！なんて言っても
それは体罰だと思います

だから、その本人に訴えられるなら心から謝罪もするし
処分も仕方ないと思っています


でも、外部の事情を知らない人にどうこう言われるのは
ちょっと嫌です


さらに嫌気がさしているのは
連日のマスコミ報道です

まあ、「旬」なんでしょうが
問題の本質からまったくそれていってませんかね

大阪の事件からもっともっと考えないといけない課題や
報道して、みんなで考えないといけないことはたくさんあったはず
例えば「勝利至上主義」の部活動のあり方・・とか
自殺した選手や周りの方々の思い・・とか

もう、それが「実は〇〇でも体罰があった！」みたいな
スキャンダルっぽい扱いしかなくなってしまいました

「旬」しか追わないマスコミってどうなんでしょう？
滋賀県のいじめ事件なんて、いったいどこ行ってしまったんでしょうか


また、過去のことまでほじくりだしていったら
マスコミが今まで褒めちぎって賞賛してきた
スポーツ界のあれやこれやが結構否定されてしまいますけど、いいんでしょうか？

例えば東京オリンピックの「東洋の魔女」なんかも
その厳しい指導で勝利を勝ち取った！みたいに
日本のスポーツの金字塔扱いしてたのは何？
何年か前の阪神の監督なんか
「鉄拳制裁！」とか「闘魂注入！」とか言った感じで
「血のかよった熱い指揮官」みたいに褒めちぎってたのに

今や「スポーツ界から体罰、暴力を追い出そう！」なんて、
どのマスコミも正義の味方ぶって声高に叫んでいるのを見ると
ああ、マスコミって信用できないな
という結論しかありません

それから、こういう話になるといろんなところで話題に上がる
「欧米では常識として考えられない」
みたいな外国と変な比較しだしてしまうパターン
その国にはその国の歴史や文化や習慣があるのに
それを全部無視して
「外国ではそんなことはない、もっと見習え！」
なんてこという評論家みたいな人
これも、どうかなあ
確かにいいところを見習うのは大切ですが
もうちょっと考えて意見してほしいと思いますね
まず、欧米で学校の部活動がどうなってるのか？・・とか
日本の部活動のように学校の教師が指導し
スポーツの中に人間形成やしつけなんかまで期待されているのか？・・とか
事情が全然違うだろ、と思いますから
比較すること自体無意味なのに
なんでこんな時には必ずそんな話が出るんだろう？

自分は体罰賛成論者ではありません
特に何発もビンタしながら指導するなんて考えられません
そんなんただの暴力やん、と思います

ただ、厳しい指導なしでは強くなることはないとも思っています
選手自身では「これが限界」と思っていても
厳しい指導によって、
自分の本当の限界はもっと先にあることに気づくことは
特に中学生あたりではよくあることですから