24日の新歌舞伎座公演は昼夜観覧しました。
明治座公演から新歌舞伎座公演までのわずかな間に急激に広がったコロナ第七波で、公演関係者、特に座長であるKiiちゃんのプレッシャーはいかばかりでしょう。
とにかく絶対に感染者を出さないこと、お芝居とコンサートに全力を注ぐこと!それだけでいっぱいいっぱいだったかも知れません。
昼の部はほとんどトークなしでした。
夜の部は少し気持ちに余裕があったのでしょうか。
「(コロナで)人一倍ピリピリしている。自分だけの人生じゃないので」「新歌舞伎座は絶対に無事に終わらせたい」
とお話しした後で、「自分は誰もやらないことをやりたい性分」「『それはやらない方がいい』と言われることをやろうとする」と。
う~~ん、わかります!それがKiiちゃんです!
安全な道を選ぶより、自分の心が今求めている方へ向かっていこうとする。
誰にも止められません。
この日の夜の部では、「雷鳴」はもちろんカッコよかったのですが、一番心に響いたのは「生まれてきたら愛すればいい」でした。
Kiiちゃんの心の底からの叫びに、心臓を丸ごと鷲づかみにされた思いでした。
日本にも歌上手と言われる歌手の方は沢山いらっしゃいます。
最初から歌唱力が完成されていた方もいるし、どんな歌をカバーしても「本家より上手い!」と最近話題になってる人もいます。
Kiiちゃんも、デビュー当初から「若いのに抜群の歌唱力」と評価されてきました。もちろんその見立ては間違ってはいません。
でも、何故か私はファンになった当初から「この人は発展途上。まだまだ上手くなる!」と感じていました。
今もそうです。第七世代と言われる歌の上手な若手の演歌歌手が出てきても、Kiiちゃんの演歌の完成度は次元が違います。そして、いま伸び伸びと歌っているロックやポップスも抜群に上手い!
でもやっぱり「もっともっとKiiちゃんは大きくなれる!こんな狭い空間じゃなくて、もっと広い世界で歌える歌手になる人だ!」と思ってしまうのです。
Kiiちゃんの中に煮えたぎるマグマがあって、まだまだ底知れない才能が眠っているように思えて、評論家でも占い師でもない私にはKiiちゃんの歌手としての完成形が見えないのです。
完成されてしまったら、そこで歩みは止まってしまいます。
「ずっと未完成」。こんな凄い歌手のファンになって応援できるのは何と幸せなことだろうと、帰りの新幹線の中でしみじみ幸運を噛みしめました(帰りののぞみの運転士さんは不明です 笑)。