アルバムカバー曲2曲めは、松山恵子さんの「未練の波止場」です。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COCP-34897.html
Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=4mfLOpQPQlo
歌詞は歌ネットより。(3番の「ドアが泣かせる」は「ドラが泣かせる」の誤植ですね)
https://www.uta-net.com/song/66479/
松山恵子さんは、松井由利夫先生にとってKiinaと並んで特別な存在の方でした。
「未練の波止場」は、松井先生の初めてのヒット曲です。先生の作詞家人生のスタート地点に松山恵子さんとの出会いがあり、ゴール地点にKiinaとの出会いがありました。
そのこともあってでしょうか。松山さん〜お恵さん〜は、とてもKiinaを可愛がってくださったそうですね。
Kiinaが「未練の波止場」をカバーした時には既に亡くなられていましたが、「ご一緒した時に『きよしちゃん、アンパン食べる?』ってアンパンをくださった」と、コンサートのMCでKiinaが懐かしんでいました。
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出演記録を見ると、2001年テレビ東京の番組で共演しています。その時のことでしょうか?
女性歌手の歌の中でもKiinaの声と相性が良い気がします。
「もしも私が重荷になったら…」の低音部分も、「お願い お願い 連れて行ってよ この船で」のサビの部分も、Kiinaの声の魅力とテクニックが存分に発揮されていて、切ない女ごころが切々と伝わってきます。
「あなたを離しはしない」と言っていても、船はもう出て行ってしまったんですよね。
船が去っていった港の波間に「連れて行ってよ」という声だけが虚しく残る、そんな情景が浮かびます。
前にご紹介した松井先生の特集記事の中で、この「未練の波止場」を松井先生は「僕の原点となる歌」とおっしゃっています。
ご存じのように、このアルバムを出した2008年の紅白、Kiinaは大トリで「きよしのズンドコ節」を涙で熱唱しました。翌年松井先生が亡くなられた時、お嬢様が「父の大トリも『きよしのズンドコ節』でした」とおっしゃってくださったとお聞きしています。
原点と大トリ。松井先生を介して、松山恵子さんとKiinaの短いけれど深いご縁を改めて感じます。