カバー6曲め、アルバムの最後を飾るのは村田英雄さん「王将」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=9c7H4UPCmP8
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/130714/
1961年リリース。西条八十さん作詞・船村徹さん作曲の村田英雄さん最大のヒット曲です。当初は坂田三吉をモデルにした歌謡浪曲のLPのために制作され、2ヶ月後にシングルカットされました。
船村徹さんの自伝「歌は心でうたうもの」に書いてあったように記憶していますが、船村先生がヨーロッパに遊学中にこの歌が大ヒットし、急遽電報で呼び戻されたのだったと思います。
この曲のヒットによって、それ以前に出されていた「人生劇場」や「無法松の一生」も相乗効果で売れるようになったのだそうです。
この曲の前にカバーした「人生峠」も、この後「新・演歌名曲コレクション2-愛しのテキーロ」の中に収録した「夫婦春秋」もそうですが、創唱者をリスペクトしつつ自分なりの歌い方でカバーするKiinaが、村田さんの歌い方の特徴には随分寄せていっているように感じます。
風貌も性格も生き方も真逆のように見えますが、Kiinaは村田さんの歌い方が大好きだったのかなぁと。
この「王将」も、目一杯男らしく堂々と歌い上げていますね。Kiinaご本人は「僕なんて、まだまだです」とお話ししていますが。
このアルバムインタビューの中でKiinaは、「自分は下手」と発言し、さらに「うまいってどういうことだろう」と自問自答しています。そして「一番大切なのは、うまさや技術だけでなく聴いている人の心に伝わるものがあること。それを一生探していくんだろう」と。
「自分は上手い」と思ったら、そこで成長は止まります。
Kiinaはずっと「今日より明日」と、聴く人の心に届くものを求めて歩き続けてきました。そして歌手である限りその歩みを止めることはないのだろうと、そんな風に思います。