そこで、以下は「有職」という項目になる。いわゆる「有職故実」に用いる場合の意味ではあるまい。何だろう?調べると、「有職」には学者の意味もあるようなので、それかな?
一 凡僧
一 擬講
一 已講
『緇門正儀』16丁表
これらは、項目名のみあって、本文が無い。ただ、「凡僧」については以前、【「第一官律名義弁」其二十七(釈雲照律師『緇門正儀』を学ぶ・27)】の記事を書いた時に出ており、意味としては「僧綱に次ぐ立場、僧綱に任ぜられていない法師位の者」となる。
そして、それ以降は、「三会(奈良・京都で行われていた、経典の講説・読誦を行う法会のこと)」での講師を務めたかどうかを示すものである。まず「擬講」は三会の講師に任じられる僧のことを指す。これは、「擬」の字が、「あてがう」の意味を持つためである。
字句としてもっとも簡単なのが、「已講」で、これは「已」が「すでに」の意味であるから、法会の講師をすでに務めた者を指す。
ちょっと簡単な記事だが、次から少し長いので、ここで切っておきたい。
【参考資料】
釈雲照律師『緇門正儀』森江佐七・明治13年
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